・米を中国に高く売って安く買う
「安く買って高く売る」商売で儲ける基本だと思いますが、米に当てはめるとちょっと事情が異なります。
中国のお偉いさんが日本に来ているので、日中の揉め事がその場しのぎに片付けられています。
中国向けのコメ輸出の全面解禁もそのひとつです。
日本国内でコメ離れが進むなか、年間消費量が日本の20倍以上といわれる中国市場への輸出解禁は農産物の輸出拡大戦略の試金石になると見られています。
ところが、価格差は極めて大きく、生産性の向上やブランド確立など課題は多い。
日本産は現地のコメとは価格差があるため、贈答用の高級品などとして販売されています。
一方、日本の外食産業や弁当業者などは、国産の米を使うことはほとんどなく、安い輸入米が使われています。
中国の貧困層が丹精込めて作った米も買い叩かれて安く日本が輸入します。
中国の金持ちのために高級ブランド米が日本から輸出されて、中国の貧民が作る米を日本人が食べる。
なんとも理解しがたい状況になっています。
日本では食糧自給の必要性が真剣に論じられることはなく、金儲けの生産物としての扱いのままです。
先進諸国の中でも抜きん出て食料政策が遅れているのが日本だと思います。
中国の食料品生産に国際的な疑念の目が向けられている今、日本が唯一自給できているコメのあり方を見直すときに来ているのではないでしょうか。
日本で作ったコメを日本人が食べられない。
そんな日が来てもおかしくないかもしれません。
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