軽トラを冬タイヤから夏タイヤに履き替えてから、一本だけ空気が徐々に抜けていました。
わずかに減っていくので、こまめに空気圧を点検していれば乗れないことはないのですが、思い立って原因を探ることに。
ジャッキアップしてホイルを外します。
タイヤを水に沈めればどこから空気が漏れているのか分かるのですが、手ごろな容器が見当たりません。
ふと気がついて、田んぼの脇に作ったため池を利用することにしました。
草や藻が絡みながらも水に沈めると、エアバルブの付け根から小さな気泡が連続して出てきます。
パンクではないものの、タイヤを外してエアバルブを交換しなければなりませんので、面倒な作業です。
タイヤを外す最大の難関は「ビード落とし」ですが、ミニバックホーのバケット刃先を利用して落とす技を会得したので、あっという間に終わります。
バルブが確認できるように片側のビードだけ外してみると、通常のバルブと違ってボルトナットで固定する特殊なタイプでした。
まずは増し締めして漏れが止まるかチャレンジです。
ゴムパッキンがつぶれるほど増し締めして、タイヤを組み入れ、エアを入れてるとビードがホイルにはまって「パンッ!」という音がします。
バルブの付け根に唾をつけてみると、まだ気泡が止まっていません。
ゴムパッキンを新品に交換する必要があると判断して、再度、ビードを落とし、タイヤを外し、バルブを外して市内のオートアールズへもって行きました。
店に入ってすぐのカウンターで、「このタイヤバルブのパッキンを欲しいんですが」とバルブを見せると、店員は「取り寄せになります。」
では、お願いしようとカウンター正面に回ると、今度は「当店で扱っているバルブではないのでホイールのメーカに問い合わせます。」
さらにしばらくすると、「当店ではお取り扱いできません。」
結局、取り寄せもしてもらえませんでした。
こういうところが量販店の割り切り商法だなと感じます。
仕方がないので、すぐ近くのケーヨーD2に寄って、水道部品売り場で代用できそうなゴムパッキンを探します。
必要な大きさに切り取って使う直径5cmのゴム板を買って帰ります。
パンチでバルブ軸の寸法に穴を開けてバルブを通し、バルブフランジに沿って円形に切り抜く。
古くなったパッキンの一部も切り取って再利用した手づくりゴムパッキンを組み込んでタイヤを装着してみます。
締め付けトルクをあれこれと変えて、何とか空気漏れが止まるまで、2回ほどタイヤの取り外しと組み付けを繰り返しました。
取り掛かってから2時間で、何とか作業完了。
昔ながらの自動車屋の親父っていうのは、客のために何とかして直して帰すだろう。
しかし、量販店の自動車部品屋は客を選んで、金儲けのためだけに商売しているから面倒な客は門前払い。
客のための商売と、金のための商売の違いは大きいですよね。