今日の深夜にも、総選挙の大勢が判明する見込みだ。
しかし、早いところでは開票速報が始まる午後8時には「当確」の一報が流れることになっている。
捕らぬ狸の皮算用だが、報道機関と選対の報道担当者は入念な打ち合わせが必要だ。
ここで問題になるのが、万歳を堪能したい候補者やその支援者と、良い画が撮りたい報道のカメラとのせめぎ合いだ。
言い換えれば、万歳会場にいる少数の関係者のためなのか、レンズの向こうにいる圧倒的多数の有権者のためなのかという論争になる。
どちらも間違っているわけではないから、どのレベルで妥協するのかという話し合いが持たれるのだが、これがなかなかうまくいかない。
特に、幹事社というのが上手に話をまとめないと、我まま放題、言いたい放題となって現場が混乱する。
さらに悪いのが、打ち合わせをした担当者が現場にはいかないという場合だ。
長野五区では、この最悪のケースが見込まれている。
候補者とは関係のないところの話だが、「当選万歳!」を気持ちよく行うためには避けられない障害だから、なんとかうまく納めなくてはならない。
生中継がテレビ信州TSBと信越放送SBC、長野放送NBSの三社によって行われる。NHKと長野朝日放送abnは録画だ。
幹事社はテレビ信州だが、打ち合わせの担当者は現場の責任者ではない。
一方の新聞記者は朝日新聞が幹事社だが、これもテレビ局と打ち合わせをした記者は万歳会場には来ないという。
最終的には何とかなるのだろうが、波乱が予想される展開だ。
さて、仮に「当確」が出たとして、その当確を打った社が代表として候補者に記者会見を行う権利を得るのだという。
各社が競って当確を早く出そうとする裏には、この権利獲得のための熾烈な争いがあるわけだ。
生中継する3社ではない局、すなわちNHKやabnがいち早く当確を打ったら、生中継している局はやりにくいだろうな。
特に、24時間テレビの影響で選挙特番が他局よりも一時間遅くなるテレビ信州は影響が大きくなる可能性がある。
あらためて、とらぬ狸の皮算用であることを前提としているが、一般の有権者やテレビの視聴者の知らないところで「事件は現場で起きている」のために、地道な努力が傾けられているのだ。