今日の朝日新聞の社説に言いたいことが書いてあった。
●予算委初日―古い政治のにおいがした 朝日新聞社説
自民党長期政権の政治腐敗、金権体質を批判し続けてきた民主党が政権をとった途端に批判していた体質に染まっている。
道路予算などの「個所付け」に関する情報を、民主党が都道府県連を通じて自治体側に伝えた問題は根が深い。
「コンクリートから人へ」が民主党のスローガンだったハズだ。
ところが衆院選で当選した木っ端議員の初仕事は、道路予算の分捕りを地元自治体に誇示する始末。
信濃毎日新聞には「飯田市の牧野光郎市長は記者会見し、同党の加藤学氏(衆院五区)から連絡を受けたとして、国直轄の三遠南信道の事業費配分を説明。概算要求を上回る配分があったことを歓迎し・・・」とある。
こうして民主党議員の名前を誇示して次の選挙に役立てるために道路予算を悪用するやり方は、衆院選挙で民主党が批判していた自民党の常とう手段だ。
国政報告会や後援会ニュースと称して、地元に配分される公共事業費を誇示してきたのが衆院五区では宮下一郎だった。
加藤学は、宮下一郎の土木予算を餌にした議員活動を盛んに批判していたはずだ。
ところが自分が国会議員のバッヂを付けたとたん、全く同じことをするようになる。
先の衆院選挙で政権交代が実現した理由は、自民党のこうした利益誘導型政治に国民が辟易したからに違いない。
民主党が新しい政治、利権体質からの脱却、コンクリートから人へと大々的にキャンペーンしたから、国民はそれを信じて投票した。
しかし、見事に裏切られた。
小沢民主党の信念は選挙至上主義だ。
目の前の選挙を勝ち抜くための政治と言っていいだろう。
2009年の衆院選で勝ち抜くために自民党を批判した。
2010年の参院選で勝ち抜くために自民党の体質にもどった。
民主党執行部の大半は、元をただせば自民党の議員だ。
民主党はある種、自民党の亜種政党である。
道路予算を嬉しそうに地元に持ち帰るボンクラ議員(この場合は『加藤学』)は、批判してきた自民党議員へ先祖がえりしている。
国民が民主党を推挙したことで政権交代は実現した。
民主党が自民党体質から脱却すると約束したからだ。
選挙で勝たせてもらったから民主党のやることにお墨付きがつくということではない。
『驕る平家は久しからず』
民主党執行部は歴史に学ぶ謙虚な姿勢が求められる。
***民主党関係者殿
いつも拝読していただきましてありがとうございます。
民主党の内部では気が付いていないかもしれませんが、国民目線では民主党のおごりが目に余る。
折しも、奢り高ぶった朝青龍の断末魔を目にしたばかりで、奢るものに対する国民の視線は厳しさを増している。
目線の切り替えを急いでください。
もし、「奢っているつもりはない」と思っているとした、かなりの重症だと認識する必要があります。