2018年08月24日
オフグリッドソーラーの余剰電力をグリッドタイインバーターでオングリッド
オフグリッドソーラーの余剰電力をグリッドタイインバーターを使ってオングリッド(一般家庭のコンセント)で使い始めて10日間。
電力量は2.1kWhになりました。
単純計算で一年間に約70kWh。
一般家庭の電気使用量の6日分に相当します。
わずか150Wの小さな太陽光発電で蓄電した残りの余剰電力を集めたので、いわば極小発電装置の廃棄エネルギー利用です。
オフグリッドソーラーにこだわっている人は、いかにエネルギーを無駄にしているのか分かっていない。
商用電源がない環境ならオフグリッドも生きるが、商用電源を使いたくないからとオフグリッドに取り組むのではエネルギーの無駄だ。
オフグリッドソーラーとグリッドタイインバーターの組み合わせを実行している人は皆無だと思うが、有効性が判ったのでオフグリッドの販売者にお勧めしたい。
2018年05月03日
グリッドタイインバーターのノウハウ取得へ

太陽光発電にグリッドタイインバーターを使うにあたって困ることがある。
ノウハウの蓄積がない。
インバーターは中国からの個人輸入だから使い方について尋ねるのは無理。
仮に中国語が堪能だったとしても、販売者がグリッドタイインバーターの運用に関して熟知していることは稀だ。
自分でトライアンドエラーを重ねてノウハウを作り上げていくしかない。
どことなくリーフに乗り始めたころと似ている。
今日直面した課題は、定格容量と実効容量の違い。
定格容量500Wのグリッドタイインバーターに実測値で二枚で366Wの発電能力をもつ太陽光発電モジュールを接続しているのだが、頻繁に停止する。
停まり方から察するに入力が過大なのだろうとあたりをつけて、一枚のモジュールを遮断してみた。
停止することなくインバーターは動き続ける。
入力が過大なのだ。
電流と電圧を測定しても400Wに満たないからインバーターの能力を超えているとは思えないが、実際問題として入力過大で止まってしまうのだからインバーターの容量を増強する必要がある。
このインバーターは定格の半分程度のモジュールとの組み合わせが適しているのだと思う。
こうなった場合に備えて、モジュールを買った時にもう一台グリッドタイインバーターを注文してあるのだが到着は来週まで待たねばならない。
2018年01月23日
太陽光発電に積もった雪下ろし

10センチにも満たない積雪だから天気が良ければ放っておいてもそのうちに滑り落ちるのだが、ここ数日の天気予報から厄介な天候だと予測した。
今日は曇り時々雪、明日は一日中氷点下の真冬日で、翌朝は大寒波が来て最低気温はマイナス15度!
緩んだ雪がガチガチに凍ってしまう。
凍結すると太陽光発電の上でがっちりと固定されてしまう。
そこへ、明後日は快晴になる。
気温が低く太陽光が燦燦と当たる発電日和になっても、太陽光発電の上には氷が居座って発電しない。
これはもったいない。
売電で得られる金だけでなく、削減できるはずのCO2がもったいない。
明後日の一日分が積雪のために発電できないだけで、一般家庭が一カ月に排出するCO2削減の機会が失われてしまう。
だから、二日後の発電に備えて今日中に雪下ろし。
やっと半分終わったところ。
残りは屋根上だからちょっと大変だが、屋根上の雪下ろしも安全にできるように設計施工してある。
2017年11月10日
過去最低の発電量を記録した10月

記録的な降雨量だった10月は太陽光発電には最悪の一カ月だった。
太陽光発電記録サイト「ソーラークリニック」によると統計を取り始めた1995年以降では過去最低のパネル面日射量のようだ。
10月の発電量を確認した際には故障しているのではないかと疑いたくなるほどの数値に驚いた。
同時に、実入りが減ることを覚悟した。
悪い月があれば良い月もあると割り切るしかない・・・。
2017年04月11日
伊東で計画されているメガソーラーのどこに問題があるのか

伊東で太陽光発電計画 2カ所、静岡県内最大規模
生まれ故郷の伊東でメガソーラー計画が社会問題となっている。
自然豊かな山肌を切り開いて静岡県下最大規模の太陽光発電が建設させる予定になっている。
再生可能エネルギーか自然環境かの二者択一ではこの問題は解決しない。
計画が何を目的としているかが重要だ。
この地域に必要な再生可能エネルギーによる電力を生みだすためであれば前向きに捉えられるものの、再生可能エネルギーに与えられる有利な経営条件を利用した金儲けが目的であれば厳しく対処するべきだ。
固定買取制度下における太陽光発電は、20年後を見据えて考える必要がある。
山を切り開いたメガソーラーの場合、20年後に撤去したならば禿山が残されてしまう。
植林しても元の植生に戻るまでには数十年の歳月が必要になる。
金儲けを目的としている太陽光発電事業者の多くは設置している土地の未来に責任を持っていない。
金儲けのために土地を利用する立場に過ぎないからだ。
再生可能エネルギーの拡充は非常に重要だが、それを逆手に取って金儲けに利用する輩と、自然環境とエネルギーのバランスを考慮して地域の未来に責任を持つ発電事業者との選別が必要だろう。
2015年11月02日
乗らない車のバッテリーあがりを防止
一定期間セルを回さないエンジン車をお持ちの方に紹介します。
農業機械は冬の間にエンジンを始動しないのでバッテリーを傷めやすい。
一日に1%の目安で放電するから一ヶ月で30%も低下する。
一冬の間、補充電を忘れているとバッテリーがあがって新品交換するはめになる。
鉛バッテリーは放電した状態だとサルフェーションで劣化する。
調子のよいバッテリーでも上がらずとも劣化が進む。
バッテリーを長持ちさせるには常に満充電状態を保持する。
我が家では5Wの小型太陽光発電装置を動かす機会が限られた車すべてのバッテリーに備えています。
軽トラック、バックホー、トラクター、フォークリフト。
太陽光モジュールとコントローラーで2500円なり。
バッテリーは安いものでも5千円から1万円する。
通常だと2年から5年でバッテリー交換だが、常時充電しておくと10年以上交換しなくてもいい。
どっちがお得かは明確です。
2015年03月20日
再生エネルギーよりも原発廃炉負担が重い
ニュースはタイトルで影響力が決まり、中身を読み解く読者は多くない。
[NHK 再生可能エネルギー制度で家庭負担は2倍以上に]
このニュースも、家庭の負担を増やす再生可能エネルギーは困った存在だという印象を残すための物だろう。
電気料金には、原発の後始末の方が重くのしかかって来るが、あまり知られていない。
[産経新聞 全利用者、廃炉費負担へ 経産省有識者が報告書案 ]
原発の廃炉コストは電気料金の原価に紛れてしまうから気が付かないが、再生可能エネルギーコストは単独で晒されるから目立つ。
扱いが逆で良いと思うのだが。
【追記】
内容に事実誤認があったので一部変更しました。
[NHK 再生可能エネルギー制度で家庭負担は2倍以上に]
このニュースも、家庭の負担を増やす再生可能エネルギーは困った存在だという印象を残すための物だろう。
電気料金には、原発の後始末の方が重くのしかかって来るが、あまり知られていない。
[産経新聞 全利用者、廃炉費負担へ 経産省有識者が報告書案 ]
原発の廃炉コストは電気料金の原価に紛れてしまうから気が付かないが、再生可能エネルギーコストは単独で晒されるから目立つ。
扱いが逆で良いと思うのだが。
【追記】
内容に事実誤認があったので一部変更しました。
2014年12月21日
10万キロ超え
地域社会に提供した電力が10万kWhを越えました。
売電した量なので自分で使う電力とは別です。
自宅で消費する電力は主に独立電源で賄っています。
中部電力のCO2排出係数は0.513(kg-CO2/kWh)だから、約53トンのCO2削減に寄与しました。
一般家庭からの年間二酸化炭素排出量が約5.3トンだから10年分に相当します。
目先の利益のためだけに電力を利用するなら、EVを悪用して急速充電器から自宅へ持ち帰るセコイ節電法もあります。
しかし、これでは地球温暖化防止にほとんど寄与しないばかりか、充放電ロスの分でむしろ害悪ですね。
太陽光発電の固定買取制度は、原発推進の自民党政権だと自然エネルギー政策がおざなりになってしまうから先行きが不透明です。
固定買取制度がどのようになるにせよ、太陽エネルギーを電力に変えて地域社会に供給する意義は不変です。
とはいえ、「元が取れるのか?」という素朴な疑問が生じると思うのです。
現時点では4年と4か月で64%の投資額を回収したので、単純計算だと6年と9か月で全額回収できる見込みです。
売電した量なので自分で使う電力とは別です。
自宅で消費する電力は主に独立電源で賄っています。
中部電力のCO2排出係数は0.513(kg-CO2/kWh)だから、約53トンのCO2削減に寄与しました。
一般家庭からの年間二酸化炭素排出量が約5.3トンだから10年分に相当します。
目先の利益のためだけに電力を利用するなら、EVを悪用して急速充電器から自宅へ持ち帰るセコイ節電法もあります。
しかし、これでは地球温暖化防止にほとんど寄与しないばかりか、充放電ロスの分でむしろ害悪ですね。
太陽光発電の固定買取制度は、原発推進の自民党政権だと自然エネルギー政策がおざなりになってしまうから先行きが不透明です。
固定買取制度がどのようになるにせよ、太陽エネルギーを電力に変えて地域社会に供給する意義は不変です。
とはいえ、「元が取れるのか?」という素朴な疑問が生じると思うのです。
現時点では4年と4か月で64%の投資額を回収したので、単純計算だと6年と9か月で全額回収できる見込みです。
2014年03月12日
・太陽光発電は陽射しよりも気温
11日は一日中、雲一つない快晴。
太陽光発電は今年一番の発電量になるはずだと思っていたら、思惑が外れました。
同じく天気が良かった6日の方が発電量が多い。
しかし、近くの気象観測所のデーターから日射量を比べると11日の方が3%多い。
逆に発電効率は6日の方が3%高い。
原因は気温と風。
11日の有効気温は3度だったが、6日はマイナス0.5度
風速は11日が2.4メートルのところ6日は5.1メートル。
日射量が若干増えるよりも、気温が低く風が強く発電モジュールの温度が下がったほうが発電量が増える。
たかが3%、一日の売電額にして300円の差だが、寒くてもいいことがあるのだ。
太陽光発電は今年一番の発電量になるはずだと思っていたら、思惑が外れました。
同じく天気が良かった6日の方が発電量が多い。
しかし、近くの気象観測所のデーターから日射量を比べると11日の方が3%多い。
逆に発電効率は6日の方が3%高い。
原因は気温と風。
11日の有効気温は3度だったが、6日はマイナス0.5度
風速は11日が2.4メートルのところ6日は5.1メートル。
日射量が若干増えるよりも、気温が低く風が強く発電モジュールの温度が下がったほうが発電量が増える。
たかが3%、一日の売電額にして300円の差だが、寒くてもいいことがあるのだ。
2014年03月09日
・パワコン容量とモジュール容量
太陽光発電は、モジュール(いわゆるパネル)で直流発電して、パワコンで交流に変換しています。
そこで、モジュールの発電能力に対してパワコンをどの程度の容量にするか。
発電能力は常時100%発揮できるわけではありません。
モジュールの汚れ、温度上昇による効率低下、性能劣化、送電ロスなどにより10~20%減る。
パワコンの選択方法には、大きく分けて二種類あります。
性能で選ぶか、自己満足を満たすか。
前者は発電効率を考慮して最適なパワコン容量を選ぶ場合。
後者は発電量が最大になった一瞬も逃さずに変換することに喜びを見出す場合。
どちらを選択するかは個人の志向ですが、経済的には前者の選択になります。
最近は家庭用でも大容量になってきたので7kWを例に経済性を試算します。
国産で最も優秀なパワコンは三菱製だから、これを基準にすると二通りの組み合わせが考えられる。
1)7kwモジュール+5.5kWパワコン
2)7kWモジュール+4kWパワコン+3kWパワコン
10年間の経済性で比較してみる。
1)の場合、年間でパワコン容量を超える発電を記録する頻度は1.5%程度(※1)
ピークカットされるのは、このうちの約20%(※2)だから年間発電量の0.3%に相当する。
年間発電量10,000kWh、売電額38円/kWhと仮定すると、パワコンで失った売電額は10年で11,400円。
両者のパワコン購入価格を比較すると1)が50万円(税抜き)で、2)が35+28.5=63.5万円だから差額は13.5万円。
仮に半額で仕入れたとしても損失した売電額の6倍、額にして5万円以上です。
故障した時の交換費用でもこの差額が生じます。
自己満足のために出費する方はご自由にですが、経済性を考えたらパワコンの仕様上限までモジュールを設置したほうがお得です。
太陽光発電を業務にしている方でも、パワコンの容量をモジュールと同一または以下に抑えることを良しとする考え方を見かけます。
こうした業者は設置はできるがシステム設計の能力がないとみなせます。
業者選択の一つの目安にできます。
おまけの情報ですが、モジュールをパワコンの仕様上限まで接続するとパワコンの変換効率が向上します。
ピークカットの損失を相殺してしまう可能性もあります。
※1:三洋電機技報 2004年12月(Vol.36 No2)「エネルギー特集: 5.5kW太陽光発電システム用パワーコンディショナ」
※2:5.5kW/7kW=78.6%≒80%がパワコンで変換され、残りの20%が熱として損失する。
そこで、モジュールの発電能力に対してパワコンをどの程度の容量にするか。
発電能力は常時100%発揮できるわけではありません。
モジュールの汚れ、温度上昇による効率低下、性能劣化、送電ロスなどにより10~20%減る。
パワコンの選択方法には、大きく分けて二種類あります。
性能で選ぶか、自己満足を満たすか。
前者は発電効率を考慮して最適なパワコン容量を選ぶ場合。
後者は発電量が最大になった一瞬も逃さずに変換することに喜びを見出す場合。
どちらを選択するかは個人の志向ですが、経済的には前者の選択になります。
最近は家庭用でも大容量になってきたので7kWを例に経済性を試算します。
国産で最も優秀なパワコンは三菱製だから、これを基準にすると二通りの組み合わせが考えられる。
1)7kwモジュール+5.5kWパワコン
2)7kWモジュール+4kWパワコン+3kWパワコン
10年間の経済性で比較してみる。
1)の場合、年間でパワコン容量を超える発電を記録する頻度は1.5%程度(※1)
ピークカットされるのは、このうちの約20%(※2)だから年間発電量の0.3%に相当する。
年間発電量10,000kWh、売電額38円/kWhと仮定すると、パワコンで失った売電額は10年で11,400円。
両者のパワコン購入価格を比較すると1)が50万円(税抜き)で、2)が35+28.5=63.5万円だから差額は13.5万円。
仮に半額で仕入れたとしても損失した売電額の6倍、額にして5万円以上です。
故障した時の交換費用でもこの差額が生じます。
自己満足のために出費する方はご自由にですが、経済性を考えたらパワコンの仕様上限までモジュールを設置したほうがお得です。
太陽光発電を業務にしている方でも、パワコンの容量をモジュールと同一または以下に抑えることを良しとする考え方を見かけます。
こうした業者は設置はできるがシステム設計の能力がないとみなせます。
業者選択の一つの目安にできます。
おまけの情報ですが、モジュールをパワコンの仕様上限まで接続するとパワコンの変換効率が向上します。
ピークカットの損失を相殺してしまう可能性もあります。
※1:三洋電機技報 2004年12月(Vol.36 No2)「エネルギー特集: 5.5kW太陽光発電システム用パワーコンディショナ」
※2:5.5kW/7kW=78.6%≒80%がパワコンで変換され、残りの20%が熱として損失する。