2011年11月25日

・火バサミを直してみた

【火バサミ】 =手直し=

金属疲労で二つに割けてしまった火バサミを修理。
穴を開けて小ネジとナットで締めただけですが、元の機能が復活しました。

直してから、いくらくらいするものかと思って調べたら、なんと150円で買える。
この値段で購入できるなら直す人は少ないでしょうね。  
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2011年06月17日

・家庭内電力の自動制御が現実になってきた

NTT東日本がすごいサービスを開始する。

           ◇                    ◇

NTT東日本は16日、家庭内の節電やCO2削減をサポートする「NTT東日本-電力見える化サービス(仮称)」のトライアルを7月1日より順次開始することを発表した。

家庭内の消費電力量を時系列で表示。家電ごと、時間/日/月単位の表示も可能だ
同サービスは、専用の「分電盤計測器」「電源タップ」等で家庭内の消費電力状況を取得し、フレッツ光回線を通じてサービスサーバに送信。家庭からは同社の情報端末「光iフレーム」やPCのブラウザを通して、家庭の消費電力量や電力会社の供給情報などを閲覧できるというもの。通常はわかりにくい節電の効果を可視化し、さらに光iフレームでエコに役立つアドバイスを表示するなど、節電への貢献を目指す。

モニター募集は同社のフレッツ光利用者を対象に2000名を予定しており、専用の分電盤計測機器や電源タップ、およびモニター限定の光iフレーム用アプリケーションが無料で貸与される。なお、光iフレーム端末と、同端末で情報を閲覧するための「フレッツ・マーケット」利用契約が別途必要となっている。

同社では今後、家庭での太陽光発電・蓄電池などにも対応した情報利用や関係省庁等との協力などを通じて、ICTを活用した家庭内エネルギーコントロールを図り、フレッツ光利用者の家庭内ICT化を推進したい考え。

           ◇                    ◇

とりあえずは閲覧までだが、この先には家庭内電力の自動制御が加わるだろう。
我が家の電力アナログ制御が時代遅れになる日が近い。  
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2011年06月14日

・長野県民は、ゆうがたget!で節電

共同通信によると日本の電力各社を総合した供給余力は6.2%であることが判明した。
安定供給の目安とされる8%を下回っている。
私たち長野県民が電気の供給を受ける中部電力は2.4%とさらに低い。
同社では「ただちに計画停電が必要となる段階ではない」とする一方で、電力需要がピークを迎える7月は「特に平日の午後一時から四時に節電の協力を求めることになる」としている。

やはりこうなったか、との思いが強い。
東日本大震災で東北電力の発電所が被災し、福島第一原発の事故で東京電力の電力状況が逼迫し、浜岡原発が停止されても、関西以西の電力会社からの助力によって電力の供給は十分だと思われてきた。
しかし、全国の原発への危険に対する認識が広まるにつれて点検停止中の原発が再稼動できない状況になっている。
日本に住んでいればどこにいようと他所事ではなくなった。

海の向こうのイタリアでは原発の是非を問う国民投票で反原発が90%を超える得票となる見込みだ。
ドイツも原発の廃止を決めている。
原発に頼っていた電力は過渡期のエネルギー源としての役割を終えようとしているのかもしれません。

身近に戻って、長野市では、市議会の開催が午前7時からに繰り上げられることになりました。
電力需要がピークを迎える午後一時までに一般質問を終えるためだそうです。
「節電議会」と銘打たれた取り組みが、全国に広がることを期待しましょう。

原発停止で喜んでばかりもいられません。
電力不足を補うために火力発電所が古いものも含めてフル稼働を始めているからです。
温室効果ガスが増加することに加えて、切実なのは電気料金が大幅に値上がりします。
日本エネルギー経済研究所の試算によると、来年には標準家庭で1050円高くなるそうです。

庶民ができることといえば節電です。
電力が足りないなら節電して余裕を増やしましょう。
電気代が上がるのだから、節電して出費を抑えましょう。
これまでの省エネや節電が、どちらかといえば掛け声に終わっていましたが、これからは実効性に重きをおきましょう。

使わない照明は消しましょうとか、コンセントを抜きましょうといった漠然とした節電は、やった気にはなるものの効果には疑問符がつく。
節電の救世主はLED電球だ。。。とする家電量販店の欺瞞に満ちた折り込み広告も問題だ。
さらに、猛暑日にエアコン止めて扇風機で我慢しろという「切電」は命に関わる。

省エネは必要だし節電は急務だけれど、闇雲に取り組んでも弊害ばかりが大きくなってしまう危険がある。
必要とされる対策を効果的に取り入れることで生活レベルを落とさずに、快適な暮らしと両立させることが可能になる。
賢い節電術が求められているとの思いが一層強くなる。

今日の夕方、長野県内なら テレビ信州 ゆうがたget! を是非ご覧いただきたい。
節電によって今よりも快適になるための情報が届けられるはずです。
私も微力ながら出演します。
節電コーナーの時間帯(午後5時15分)からは、テレビの前でスタンバイしていましょう。

これまでに楽で得する節電術としてお届けした内容の一部が盛り込まれると思います。
番組を見て???と感じたことがあったら、「楽で得する節電術」を読み返してください。
それでもわからないことがあったら、質問してください。  
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2011年06月13日

・楽で得する節電術(10) まとめ

シリーズでお届けしてきた「楽で得する節電術」も10回目を迎えました。
まとめてみたいと思います。
節電と一口に言っても、目的のよって手段に違いがありますからね。

この夏に、緊急対応として求められているのは『ピークカット』
平日の午後一時から四時に電気を極力使わないように求められています。
大規模な停電を発生させないためですから、できる限りではなくて絶対に成果を上げる必要に迫られています。

・冷蔵庫を高省エネ型に買い換える。 (省エネ率200%前後が目安)
・エアコンの使い方を工夫する。 (猛暑日は午前中にガンガン冷やす)
・掃除洗濯は、朝と夕方に振り分ける。 (掃除の前に部屋を片付けてからすばやく)
・天気のいい日は、昼ドラを見ないで買い物に出かける。 (テレビは輝度をちょっと下げて)

お気づきの人も多いと思いますが、ここに『LED電球』は入ってきません。
省エネにはなるけれど、ピークカット対策として効果的ではないからです。
良いことだけど目的に合っていない節電対策の典型的な例です。

もちろん省エネは大事だし、このブログでも最も重要と位置づけていますが、今は緊急事態なので優先順位が入れ替わっていることに気がついてください。
省エネにならないかもしれないけれど、節電になることならやらなければならないほど事態は逼迫しているんです。
日頃の心がけと矛盾するかもしれませんが、臨機応変が求められているんです。

節電対策は、お金のかかるものから、金を使わずに手と頭を使うものなどさまざまですが、上手に組み合わせして効果を上げましょう。
古い冷蔵庫の買い替えは10万円前後の出費ですが、電気代が一年間で一万円以上安くなる場合もあるので長い目で見るとお得感があります。
さらに、ピークカットと省エネを一石二鳥で得られるんですから、最もお勧めの対策です。

エアコンの設定温度を上げて我慢する上に、エアコンを使わずに扇風機でじっと耐えろと、いろんなところから聞こえてきますが聞く耳を持たなくていいですよ。
おざなりに選定されている家庭用のエアコンでやったら、熱中症になる人がいるかもしれません。
第四回では家の種類に適したエアコンの選び方の目安を示したので、買い替えの参考にするとともに、今使っているエアコンも見直しをしてみましょう。

ピークカットが求められている時間帯にエアコンの運転を抑えるためには朝からガンガン冷やしますが、いつでもそんな使い方をしたら省エネになりません。
緑のエアコンを取り入れて、扇風機を効果的に使えば、省エネと心地よい風で涼しくすごせます。
第八回でご紹介しました。

今回を含めて全十回に渡ってお届けしてきた「楽して得する節電術」を生活に取り入れていただければ、今年の夏は扇風機どころか『左うちわ』で乗り切れます。
お試しあれ!

**参考記事
・楽で得する節電術(1)
・楽で得する節電術(2) 部屋を涼しくする
・楽で得する節電術(3) 冷蔵庫の買い替え
・楽で得する節電術(4) エアコン選定の目安
・楽で得する節電術(5) 待機電力を測る
・楽で得する節電術(6) 待機電力を減らす
・楽で得する節電術(7) テレビ信州ゆうがたget! 1
・楽で得する節電術(8) テレビ信州ゆうがたget! 2
・楽で得する節電術(9) テレビ信州ゆうがたget! 3  
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2011年06月12日

・楽で得する節電術(9) テレビ信州ゆうがたget! 3

テレビ信州「ゆうがたget!」の取材記録の三回目。
節電のポイントとなるエアコンと扇風機の二つは昨日までにお届けしました。
三つ目は遮断です。

もちろん遮る相手は熱!
涼しくするためには、涼しくない状況になる原因を取り除けばいい。
その原因は、部屋に入り込んでくる熱です。

熱源は主に二つ。
太陽の光と屋外の気温。
まずは太陽の光から。

最近のモダンな住宅と昔からの伝統的な住宅の大きな違いは庇(ひさし)にあります。
我が家のような伝統的なつくりの家は庇が三尺(90センチ)くらい張り出しているので、夏の日差しが入り込みにくい。
一方、モダンなつくりの家は庇が短かったり無かったりとデザイン重視で気候と調和していません。
ところで、どちらも西日は差し込んでしまいます。

日差しを遮るために良く使われるのがカーテンや簾(すだれ)です。
効果は簾の方がかなり優れています。
その一番の理由は外に付けるから。
簾を室内につけてしまっては、せっかくの機能を台無しにしてしまいます。

簾を取り付けるポイントは、
1.外に取り付ける : 室内だと簾が吸収した熱が室温を上げる
2.窓から離す : 簾の両面に風が通り抜けることで冷やされる。
風でばたつく時には、下端も押さえておくように工夫するとよいと思います。

涼しくするために簾をつけるので、日が当たっているときに簾のある窓は開けません。
ここでカーテンの出番です。
窓を閉めて、カーテンも閉めて、簾との相乗効果でがっちりと太陽からの光と熱を遮断します。

カーテンの断熱性を簡単に、そして飛躍的に向上させるちょっとした工夫をご紹介します。
カーテンの縦の両端(左右)にベルクロテープ(マジックテープ)を取り付けます。
壁や柱とカーテンが密着して、窓からの熱気が室内に漏れないように閉じ込めるためです。

カーテンは、遮光と断熱を組み合わせると効果が増します。
窓に面したカーテンは、光(熱)を反射させる役目なので、反射率の高い白色の遮光カーテンがお勧めです。遮光率だけに着目すると色の濃いものになりますが、これらは光を吸収して熱に変えてしまうので暑さ対策にはなりません。
室内側のカーテンは熱を断ち切る役目なので、厚手で通気性の無いものがいいですが、暗くなってしまうのでお部屋の温度と相談して使ってください。

さらに涼しさを求めるなら、窓そのものにも手を加えましょう。
冬の断熱で目に付く内窓が夏にも効果を発揮します。
日差しが差し込んで熱い窓があるなら検討してみましょう。
エコポイントもつきますからね。

参考までに、我が家の窓は、厳重に断熱されています。
室内側から、
(1)中空ポリカーボネート複合障子
(2)ペアガラス内窓(インプラス)
(3)シングルサッシ
の三重構造で、熱貫流率は1.28(W/m2・K)。
真空ガラスを凌ぐ断熱性能になっています。

高断熱の窓は、冬暖かく、夏涼しい。  
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2011年06月10日

・楽で得する節電術(7) テレビ信州ゆうがたget! 1

今日はテレビ信州の取材の日。
賢い節電術を視聴者にお届けするという企画です。
電力不足の夏を我慢で乗り切るのではなく、ちょっとした工夫で快適に過ごしましょう、との趣旨。
節電には状況に応じてさまざまな対策が考えられますが、信州の一般的な住宅にお住まいの方に、すぐにでも役立つポイントに絞り込みます。

一つ目は、エアコンの使い方。
巷では、エアコンの設定温度を28度と高めに設定して、さらにできる限りエアコンを使わずに扇風機で我慢を強いる切ない方の「セツデン(切電)」が広められています。
でもね、こんなことをやったら熱中症で死者が続出しますよ。
午後一時から四時までの電力消費を抑える、いわゆるピークカットを目的にするなら、こんなばかげたセツデン術はお断りです。

お勧めは、エアコンの連続稼動です。
気象庁では7月から、翌日に「猛暑日」が予想された場合に「高温注意情報」が発表されることになりました。
熱くなる日があらかじめ分るので、当日の朝からエアコンを強めに効かせます。
設定温度は高くても26度を下回るように!

節電のためには28度に上げましょうと言われている設定温度をあえて下げます。
朝の涼しいうちからエアコンを使うなんてばかげていると思われるかもしれませんが、ちゃんとした理由があります。
家を冷やして「蓄冷」するためです。

電力使用がピークを迎えるお昼過ぎには部屋は十分に涼しくなっているので、エアコンは能力を絞って運転するはずです。
部屋がひんやりしているので設定温度を28度に上げても、体感温度はかなり低くなります。
昼の一番熱い時間帯に向けて、朝から室内の空気だけでなく壁や天井、家具などあらゆるモノを「保冷材」にしてしまうという発想です。

逆を考えてみましょう。
エアコンを使わずに扇風機で我慢を重ね、窓からは熱風が吹き込んでくる昼過ぎ、もう我慢の限界だとエアコンのスイッチを入れると、室内の高温の空気と熱くなった壁や天井をそこから冷やそうとするので、エアコンはフルパワーで運転します。
電力使用のピークがさらに先鋭化して電力使用量が一気に大量になってしまいます。

涼しさを蓄えておく「蓄冷」では、あらかじめ室内はもとより家の温度を下げておくことにより、外部が高温になったとしてもその影響が現れるまでの時間差が重要です。
エアコンは、外部から侵入する熱の分だけ仕事をすればいいので、数十パーセントの節電になるはずです。
28度で暑さを我慢したり、扇風機で代用することで健康を害しては何にもなりませんからね。

ただし、ピークカットの節電にはなりますが省エネにはならないだろうとのツッコミが入ると思います。
大事なのは一日を通したエネルギー削減ではなく、ピーク電力を抑えることにあるので、目的を明確にしていないとこうした混乱が生じます。
また、ある程度断熱されている住宅なら蓄冷によるエネルギーロスはほとんど無いばかりか、状況によっては省エネになることもあります。
正確にはシミュレーションしてみないとなんともいえませんが、繰り返しになりますが目的をピークカットにおくならば、28度と扇風機の組み合わせよりも効果的です。

かといって扇風機がだめかといえば、そんなことはありません。
扇風機をうまく使えば涼しさを得ることが出来ます。
二つ目のポイント、扇風機の使い方は明日につづく。  
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2011年06月09日

・楽で得する節電術(6) 待機電力を減らす

明日はテレビ信州の取材陣がやってくる日です。
ゆうがたGet!という番組で節電をテーマに、我が家に話題を求めてくるようです。
何をどのように紹介したらいいのか、まとまっていないのでちょっと整理しておきます。

テレビ信州の視聴者は長野県民なので、ほとんどの人が中部電力から電気を買っているはず。
中部電力は浜岡原発が停止されて、電力供給力に余裕が無い状態になっているから節電が求められている状況です。
原発を前提にして電気を使い過ぎていることが間違いの元なの、全体的に使用量を減らす取り組みが大事だと思います。

昨日紹介した待機電力の把握が基本になり、次に家電製品の消費電力を知って、消費量の多いものから対策を考えていくのがいい。
うちでは、現在は太陽光発電しているので電力メーターを使った待機電力の測定はできません。
昨年の三月に測定した値を参考にしてみます。

一時間当りの待機電力は47.4wだったので、年間だと415.2kwh。
試しにテレビ2台とオーディオ、ファンヒーターのコンセントを抜いてみたら282kwh(年間)に下げることができた。(FFファンヒーターなので部屋に固定)
これだけで32%もの削減です。

目に付かないけれども電気を食うのが24時間換気扇。
我が家の臭突換気扇は24時間連続で動き続けていますが、かなり古い機種で消費電力が15wもありました。
新型だと5wくらいの省電力型になっているので、交換すれば一年間に90kwhを節電できます。
(ちなみに我が家は12vのPC冷却用ファンに取り替えたので130kwhの節電)

待機電力を少なくしようと、やたらとコンセントを抜いたり、節電タップを取り付けたりするのはありがちですが、労多くして功少なしの場合があるので注意しましょう。
新しいAV機器は待機電力が極めて少ない。
節電タップのネオンランプの消費電力と大差ないとすれば、何もしない方がすっきりしています。
カタログで待機電力を確認して、大きいものだけ節電タップを考えた方がいいですね。

カタログに待機電力が記載されていない家電製品の場合は、測定器で測らないと分りません。
自分専用を購入してもいいのですが、ちょっと計りたい時だけのために数千円の出費はもったいない。
自治体で貸し出していることがあるので確認してみましょう。
駒ヶ根市にはワットメーターの貸出制度があるので、明日の取材ではそれを使わせてもら予定です。

待機電力が大きくて、常時通電しなくても機能に支障が出ない家電製品をリストアップして、対応を考えれば無駄なことをしなくてすみます。
たまにしか使わないのならコンセントを抜いておき、頻繁にオンオフさせるなら節電タップを取り付ける。
ご利用は計画的に。。  
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2011年06月08日

・楽で得する節電術(5) 待機電力を測る

浜岡原発を停止した中部電力の電力不足が生活に影響を与えそうな雰囲気になってきました。
関西電力の発電余力がなくなりそうだからです。
関電が所有する停止中の原発の多くが再稼動の見込みがつきません。
当然ですよね。危険なんですから。

ところが、佐賀県玄海町の町長は、九州電力の玄海原発の再稼動を認める方針を示しました。
原発利権で成り立つ自治体の苦悩なんでしょうか。
苦悩どころか洗脳なのかもしれませんが。。
佐賀県知事が利権に与することが無いことを期待しましょう。

話は元に戻って中部電力の電力不足に対応しなければなりません。
節電ですね。
これまでも、節電の講習会への備忘録として家庭でできる節電について考えきましたが、主にピークカットに注目してしてきました。

電力不足は夏だけでは終わらないので、夏のピークカットのための節電だけでは片手落ちです。
年間を通して消費電力を下げられれば、電気代も安くなって温暖化防止にもなるので是非取り組みましょう。
では何からはじめるか。

待機電力を知りましょう。
言葉は知っていると思いますが、自分の家ではどのくらいあるのか知っている人は少ないでしょう。
簡単に知る方法があります。

           ◇                    ◇

使うのはストップウォッチと電卓だけ。
電力会社の電力メーターの回転板の回転時間を計ることで待機電力がわかる。

1.朝など比較的電力消費のすくない状態の時刻を選ぶ

2.電気冷蔵庫、保温洗浄便座のコンセントを抜く(家庭内で常に電力を消費しているため)

3.わかる限りの場所の照明電球など、テレビなど電気製品のスイッチを切る。(テレビ、VTR、オーデイオなどの時刻表示部分などを普段表示させている場合には、これが待機電力になるので、その時刻表示などはそのままにしておく)

4.もし、どうしても電源をOFFにしたくない電気製品があるときには、そのままにして、あとでこの消費電力(W)を引き算する。

5.積算電力計の計器定数を見る。

積算電力計のデジタル表示部分の下 (あるいは付近)に「計器定数」として「1kWhあたりの回転数」が、 「rev/kWh」で表示されている。
この数値は電力計により異なり、例えば 150rev/kWh、300rev/kWh、 600rev/kWhなどのように表示されて いる。この数字(N)をメモする。

6.積算電力計の1回転の時間を測る
電力計ではAL板(アルミニウム板)が回転している。 1回転ごとに黒いマークが正面に現れる。ストップウオッチを使って、AL板にある黒いマークが1回転する時間(t秒)を計る。
回転状態を見ていると、速くなったり、遅くなったりすることがあるが、これは家中の電気製品のスイッチがON/OFFしているためである。このような場合には、黒いマークが2回か4回ちょうど正面にくるまでの時間を計り、回数で割って1回転に要する平均時間(t秒)を求める。この測定に必要な時間は、4-20分程度である。
(冷蔵庫はこの程度の時間ならOFFにしても問題は少ない)

7.待機電力を計算する
以上の計測により、待機電力は以下のように計算できる。
S=3600×1000/(txN)
S:待機電力(W、ワット)
t:AL板が1回転する時間(秒)
N:計器定数(rev/kWh)

8.待機電力の割合を計算する

最近の電力会社からの請求伝票をみる。そこにある月間電力消費がX kWhであったならば、待機電力の割合は以下のようになる。
(その伝票の月が30日の場合には)
R=(S×30日×24時/1000)×100/X (%)=S×72/X (%)
省エネルギーになりそうなところを探す。使用しないエアコン、ラジオ、オーデイオなどの電気製品のSWを切り、ブレーカーを落として再度測定する。詳細に待機電力の原因がわかり、省エネルギー対策をたてることができる。

毎月この測定を行って、1年分の記録を作ると、季節変動や月間変動を知ることもできる。

詳しくは、こちらを参照してください。 ⇒ 待機電力の測り方

一見すると難しそうですが、理科の実験をすると思ってやってみると、自分の家の待機電力がばっちり分って節電への意識がガラっと変わりますよ。  
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2011年05月29日

・楽で得する節電術(4) エアコン選定の目安

シリーズでお届けしている節電のノウハウについての講座に向けての備忘録。
家庭内で最も電気を使うエアコン(クーラー)で節電を目指す。

今年の傾向として緑のカーテンが品薄だそうです。 ⇒ 県内ゴーヤー苗品薄 緑のカーテンに 節電意識広まり 【信濃毎日新聞】
ゴーヤの苗は売り切れ、支柱とネットなどの資材は生産が追い付かないメーカーも出ているという。
一過性のブームで終わらないでもらいたいですね。

緑のカーテンが、なぜ節電になるか?
日差しを遮るからですが、それだけではありません。
「冷風扇」と同じ機能が発揮されるからです。 詳しくは、こちら ⇒ 冷風扇 Wikipedia

簡単に説明すると、水分をたっぷり含んだ葉のすき間を風が通り抜けると、葉の表面から水の蒸発が起こって気化熱が奪われて葉の表面温度が低下する。
その温度が低下した葉に触れた風の温度が低下する。
だから、気温が高くて相対湿度が低いときに有効ですが、蒸し暑いときには冷風扇効果は逆効果になり得ます。
外部から部屋に侵入してくる熱量を減らすことがエアコンの節電になるので、日射の遮蔽が有効ですが、緑のカーテンはさらに室温を下げてエアコンへの負担(負荷という)が減る。

エアコンが室内から排出する熱のほとんどは、躯体(家の構造体)を伝わって外から入ってきたものです。
昭和55年ごろまでの断熱されていない住宅の場合には熱を遮るものがないのでかなり暑くなります。
緑のカーテンでがんばって窓からの侵入熱を抑えても天井から熱が降り注いでくる感じです。

この頃に建てられた家の場合は、エアコンを選ぶ目安として一畳あたり西向き0.8kw、南向き0.5kw ケース①。
平成4年からは断熱基準が変わって、少し冷房負荷が減る傾向なので西向き0.5から0.7kw、南向き0.3から0.4kw ケース②。
さらに平成11年から次世代省エネ基準が適用され始めたので、いわゆる高断熱住宅だと西向き0.3から0.4kw、南向き0.2から0.3kw ケース③。

自分の住んでいる家の断熱性能を知っている方は少ないと思うので、一度確かめておくと良いです。
押入れの天井に屋根裏に通じる入り口が用意されていることが多いので探してください。
ここから天井裏を覗いて厚さ3cmくらいの断熱材だったらケース①、断熱材がなければケース①より多めに。
断熱材があっても5cmくらいの厚さならケース②、10cm以上の厚さならケース③が目安です。

平屋と二階建てでは違いがあるんですが、とりあえずの目安として参考にして下さい。
正確に知ろうと思ったら、熱負荷計算というものをやってみる必要があるんですが、これができるようになれば省エネの達人です。

「うちは高断熱住宅だからエアコンはいらないはず」と思い込んでいる方がいるとしたら勘違いです。
いくら高断熱でも外からの熱はじわじわと入り込んでくるし、内部発熱というのがあって人が生活している部屋なら程度の差はあっても暑くなります。
猛暑日が続くと樹木に囲まれた住宅でもない限り、エアコンのお世話にならないと家の中にいて熱中症になる可能性が生じます。

我が家は駒ヶ根にあって比較的冷涼なのでエアコンはありませんが、猛暑日にはやはり暑い。
でも、大きな落葉樹が南から西に数本あって日差しを遮ってくれているので、少しは涼しくなります。
だいたい5度くらいは下がるようなので、自然のエアコン効果も大したものです。

なんだか取り留めのない備忘録らしい内容になってしまいましたが、エアコンを選ぶときの目安にしてください。
ケース①~③までの数字は部屋の広さ一畳あたりですので、参考にしてください。  
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2011年05月28日

・楽で得する節電術(3)

シリーズでお届けしている節電のノウハウについての講座に向けての備忘録。
省エネ家電への買い替えが効果的だが、注意も必要という視点でいってみよう。
今日は土曜日で、家電量販店の広告が新聞に折り込まれていると思うので、実際に見ながら参考にして欲しい。

節電に多大な効果が得られる冷蔵庫の買い替えですが、効果のある買い替えと無意味な買い替えがあるので違いを知りましょう。
まずは、今使っている冷蔵庫の消費電力を知ることが先決。
冷蔵庫の扉を開けると細かい数字が書いてあって、そこに定格消費電力や月の消費電力の目安が書いてある。
10年前の冷蔵庫の消費電力は実際よりも小さいので換算倍率は1.6倍になるそうです。
「月の消費電力の目安(kwh)」×12月×1.6=年間消費電力量(kwh/年) です。

次に、買い換えようと思う冷蔵庫の消費電力を広告で見ようとすると、あれっ?と思うことがある。
家電量販店によって表示が異なるんです。
うちにはヤマダ電機、エイデン、ケーズデンキの3種類が折り込まれて来るんですが、一番丁寧なのがケーズデンキ。
省エネ達成率、年間消費電力量、年間電気代の3項目についてほぼすべての機種に記載がある。

しかし、エイデンとヤマダ電機は年間消費電力の表記がない。
表記がない場合は電卓を使って年間電気代を22で割ると年間消費電力量になる。

広告に並んでいる冷蔵庫には一定の法則があって、上段には省エネ性能が低い「お買い得品」が並んでいる。
下段になるにしたがって省エネ性能が高くなり容量も大きくなる。

節電のために冷蔵庫を買い換えるなら上段に目立つように掲載されている冷蔵庫を買ってはいけません。
コストパフォーマンスを考慮すると、省エネ達成率が200%前後で年間電気代が6000円未満のものがお勧め。
特に省エネ達成率が190~199%の機種は星が4つと見劣りするのに、実質の省エネ性能は5つ星に遜色なく10万円ちょっとで買えるから、本当の意味でお買い得です。

この基準で10年以上昔の冷蔵庫を買い換えれば、消費電力も年間電気代も半分から三分の一に下げられます。
電気代は一年間で一万円以上下がることもあるので、買い換えに使った費用は、この先10年間程度で元が取れる見込みが立ちます。
省エネのために余計な出費では二の足を踏みますが、元が取れるなら積極的に買い替えしようという意欲が湧いてくる。

大きな冷蔵庫が必要なお宅では上の基準とはちょっと異なりますが、やはり省エネ達成率200%前後よりも上の機種がいいですね。
冷蔵庫のほかに冷凍庫を使っているお宅もあるようですが、こちらは省エネ性能を意識した製品は少ないようです。

買い替えで消費電力に大きな違いが出るのはエアコンも同じ。
冷蔵能力4kw程度の製品だと10年以上前のものから買い換えると、やはり一年間の電気代に1万円くらいの差が出ます。
年間消費電力にすると450kwhの節電です。
でも、エアコンの品定めはかなり難しいので、目安が示しづらい。

広告には、冷房能力がkwで表示されているものや部屋の広さが畳の数で示されているものなど販売店側も工夫していますが、一般消費者が部屋にピッタリの物を選ぶのは難しい。
部屋の断熱性能が違えば、必要とする冷房能力に大きな違いが出るからです。
でも、何らかの目安がなければ適切なエアコン(クーラー)が選べませんね。

次回は、家のつくりとエアコンの選び方に着目してみようと思います。

つづく・・・。

  
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