2007年12月10日

・有効活用にならないペレットストーブ

楽天 ニッチリッチより先日行われた長野県地球温暖化防止活動推進員の研修会番外編で得られたペレットストーブの置かれた現状をご報告します。

最も問題だと思うのは、ペレットの原料となる木質の選択です。


本来ならば、製材所で処分に窮している切っ端(丸太の外皮など)を主原料として、資源の有効活用を担うべきです。

これらを含むペレットをバークペレットといいます。

ところが、伊那谷で作られているペレットは、バークを取り除いた樹幹の良い部分だけで作られています。

このために、比重は通常の0.6よりも大きく、0.7以上の上質ペレットとして供給されています。


なぜ、これほどまでに質を追求しているのかというと、ユーザーがペレットストーブを理解しておらず、過度の期待をかけていることに理由がありそうです。

不完全燃焼が起きたり、煙が出たりすると、「納品されたペレットの質が悪い」とクレームをつけてくる客が少なくないそうです。


さらに輪をかけて、ペレットストーブ業者の中には、ユーザーに十分な説明をせずに、ストーブ本体の性能の限界から来る現象でも「ペレットの質が悪いのであって、ストーブは悪くない」と責任逃れをしている悪い奴がいるそうです。

そこで、ペレット製造元では、バークペレットに特有の濃い色が出ないようにして、ペレットの質の高さを示していると言うのだから、なんとも無駄なことをしていると思わせられます。


また、ペレットストーブのユーザーは、ファンヒーター感覚で使えることを前提としているために、スイッチで手軽にオン・オフできて当たり前、灰の片付けなど煩わしいと、身勝手な使い勝手を求めている。

使用するペレットに応じて燃焼プログラムの調整など、細かな配慮があって初めて良い暖房器具としての性能が発揮されるものですが、そこをせずにペレットのせいにしてしまう。

そんな、ユーザーに対応するために、ペレット業者はさらに純粋な木質ペレットを提供しようと「不純物」を排除してしまう。


ペレットストーブがバイオマスエネルギーの有効利用に役立つと思っている人も多いと思いますが、実情では製材所の切っ端は受け入れられずに、各製材所が自力でチップにして処分先を見つけなければならない状況が作り出されています。

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Posted by komachan at 08:15│Comments(0)社会問題
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