2007年11月23日
・温暖化を促進する間伐材利用

破砕したウッドチップに種子や土を混ぜ、林道脇の斜面に吹きつける方法。
間伐材の新たな利用方法の一つとして考えられたものだが、温暖化防止の視点からすると考え直す必要があります。
長野県では温暖化防止対策に森林のCO2吸収力を最大限算入する姿勢に転換しました。
森林がCO2を吸収メカニズムは確証が得られていないのもかかわらずです。
さらに、森林の樹木が固定化したCO2が、将来どのような形態で固定化されていくのかについても、全く検証がされていないと思います。
その顕著な例が間伐材のウッドチップ化です。
人工林の手入れとして間伐を行っても、切り捨て間伐では固定化されたCO2は腐食によって大気に還元されてしまうので効果が相殺されてしまう。
また、ウッドチップとして有効活用したと思っても、緑化に使用されたものはメタン醗酵によってCO2の20倍以上の温暖化被害をもたらしています。
ウッドチップ化することによって樹木に固定されているCO2を急速に大気に還元するばかりか、威力を増大させてしまう逆効果の恐れがあります。
長野県が今回策定しようとする温暖化防止策は、矛盾に満ちたものであるばかりか、新たに増税される森林税とも絡んで有名無実となることが予想されます。
村井知事が地球温暖化防止や森林整備に無知なのは周知の事実なのであり、無知な者がパフォーマンスで取り組めば、意味がないばかりか取り返しのつかない被害が生じることも考えられます。