2009年06月18日
・リニア迂回は1兆円

JR東海が試算を公開しました。
当面の維持管理費用も含めるとコストの差は1兆円前後に達する見通し。
リニア「迂回」なら建設費6400億円増 JR東海提示 朝日新聞
アルプスを貫通する直線ルートの場合、JR東海は工事費の全額(駅建設費除く)を負担すると表明している。
しかし、長野県の一部が主張している迂回ルートで生じる工事費の増加分は、同社が負担しなければ迂回させた自治体が負担することになる。
結局は県民の負担になる。
村井知事になって借金を増やし続けている上に、さらに1兆円もの巨額な財政圧迫は許されない。
どうしてもやろうというなら、県知事の職を賭して挑んでもらいたい。
要するに出直し選挙が必要ということだ。
リニア新幹線のルート問題は、環境破壊がすさまじいと予想されるアルプス貫通の直線ルートと、地域エゴ丸出しの迂回ルートのせめぎあいになっている。
県民としてはどちらの論法にも与したくないというのが本音だ。
かつての成田空港を連想してしまうが、できることなら建設阻止でお願いしたい。
しかし、国家プロジェクトとして建設断念の余地がないというのが衆目の一致するところだとすれば、地域の環境や県民負担が軽くなる選択に向けて検討を重ねていくことが求められます。
そこから考えれば、地域エゴで迂回させようとする長野県のバカ者たちの動きは、わがままに過ぎる。
長野県の自然環境と生活環境の視点から、アルプスを貫通させるのがいいか、迂回させて狭い伊那谷を通すのがいいのか、専門家を交えて論議するほうが先ではないか。
こうした論議を経て、仮にアルプス貫通の影響が大きすぎると判断されたなら、地元で1兆円を負担してでも迂回ルートでお願いするという選択が生じても理解される余地がある。(理解されないだろうけど・・・)
ところが、今の迂回論者たちは、地域振興という地域エゴを錦の御旗に掲げて、土木利権勢力が懐を肥やすことを目的にうごめいている。
これでは県民の理解が得られるわけがない。
論点を整理する仕掛け人としては県民新聞と位置付けられている信毎が役割を果たすべきだ。
社主一族の意向を受けて利権集団にすり寄っている今の信毎上層部にはそれができない。
現場の記者の良識が発揮されることを期待する。