2010年01月31日
・子ども手当満額困難は公約違反
公約違反。
有権者からの批判にさらされるのは必至だ。
野田佳彦財務副大臣は31日のNHK番組で、2011年度からの子ども手当の満額支給(中学卒業まで1人当たり月額2万6000円)について「難しい。ハードルは高く、これからの作業になる」と述べた。
財政状況が厳しい中では衆院選マニフェスト(政権公約)通りに実現するのは困難との見通しを示したものだ。
支給できなくなったことが明らかにされたのではなく、見通しが困難という程度で世の中に示す意図とは。
転ばぬ先の杖だと考えているなら大間違いだ。
経済的にゆとりがある家庭はさておき、子育て費用の負担にあえいでいる家庭では、昨年の衆院選挙で投票先の決め手となったのは子ども手当だ。
選挙戦の真っただ中にいて肌で感じていた。
有権者からも「本当にやってくれるのですね!」としつこいほどに念を押された。
マニュフェストに掲げた5つの約束のひとつで、二番目に取り上げられた重点政策だから、よもや揺らぐとは思えなかった。
「国の予算207兆円を組み換え税金の無駄遣いをなくす」の次に来るのが子ども手当だから、組み替えの最優先項目であることを訴える構成になっていた。
選挙の目玉であったことは間違いない。
年金問題よりも上の公約だったはずだ。
政府が公式に見直しに言及したわけではないが、野田氏も政府要人の一人だ。
財務副大臣という要職にある。
鳩山首相がきっぱりと打ち消し、すぐさま野田氏に厳重注意を与える必要がある。
これをしないとなれば、政府の方針だということになる。
国民の生活が第一と言って、コンクリートから人に予算を移行させると有権者に訴えた民主党。
ところが最近は、凍結されたはずの道路建設が次々と復活している。
小沢幹事長の指示によるものだ。
土建屋の票欲しさの表れだ。
地方重視の姿勢に揺るぎがない小沢戦術では、地方に従事者が多くいる土建予算のばらまきは参院選勝利への手形になる。
目の前の参院選に勝つためなら、衆院選の約束をやぶっても仕方がないというのが小沢戦術だ。
脳裏に王蟲(オーム)の大軍が浮かび上がった。
風の谷のナウシカのクライマックスに向かうシーンだ。
王蟲の子供を囮にして、王蟲の大軍を操りトルメキア軍を攻撃させようと企てたペジテ。
正義も、倫理も、道理もない。
あるのは盲目的な勝利への執着心だけ。
民主党が自党の選挙のみを見据え、国民の政治不信に拍車をかけることを否としない勝利至上主義に危機感を感じている。
有権者からの批判にさらされるのは必至だ。
野田佳彦財務副大臣は31日のNHK番組で、2011年度からの子ども手当の満額支給(中学卒業まで1人当たり月額2万6000円)について「難しい。ハードルは高く、これからの作業になる」と述べた。
財政状況が厳しい中では衆院選マニフェスト(政権公約)通りに実現するのは困難との見通しを示したものだ。
支給できなくなったことが明らかにされたのではなく、見通しが困難という程度で世の中に示す意図とは。
転ばぬ先の杖だと考えているなら大間違いだ。
経済的にゆとりがある家庭はさておき、子育て費用の負担にあえいでいる家庭では、昨年の衆院選挙で投票先の決め手となったのは子ども手当だ。
選挙戦の真っただ中にいて肌で感じていた。
有権者からも「本当にやってくれるのですね!」としつこいほどに念を押された。
マニュフェストに掲げた5つの約束のひとつで、二番目に取り上げられた重点政策だから、よもや揺らぐとは思えなかった。
「国の予算207兆円を組み換え税金の無駄遣いをなくす」の次に来るのが子ども手当だから、組み替えの最優先項目であることを訴える構成になっていた。
選挙の目玉であったことは間違いない。
年金問題よりも上の公約だったはずだ。
政府が公式に見直しに言及したわけではないが、野田氏も政府要人の一人だ。
財務副大臣という要職にある。
鳩山首相がきっぱりと打ち消し、すぐさま野田氏に厳重注意を与える必要がある。
これをしないとなれば、政府の方針だということになる。
国民の生活が第一と言って、コンクリートから人に予算を移行させると有権者に訴えた民主党。
ところが最近は、凍結されたはずの道路建設が次々と復活している。
小沢幹事長の指示によるものだ。
土建屋の票欲しさの表れだ。
地方重視の姿勢に揺るぎがない小沢戦術では、地方に従事者が多くいる土建予算のばらまきは参院選勝利への手形になる。
目の前の参院選に勝つためなら、衆院選の約束をやぶっても仕方がないというのが小沢戦術だ。
脳裏に王蟲(オーム)の大軍が浮かび上がった。
風の谷のナウシカのクライマックスに向かうシーンだ。
王蟲の子供を囮にして、王蟲の大軍を操りトルメキア軍を攻撃させようと企てたペジテ。
正義も、倫理も、道理もない。
あるのは盲目的な勝利への執着心だけ。
民主党が自党の選挙のみを見据え、国民の政治不信に拍車をかけることを否としない勝利至上主義に危機感を感じている。