2011年03月26日
・放射能の安全基準が引き下げられる
福島第一原発の放射能汚染が拡大するにつれて、安全基準を見直す動きが活発になっています。
安全性をより一層確保するために基準を厳しくするというなら歓迎ですが、実際の動きは逆です。
基準を緩めて規制の範囲を縮小しようというのです。
原発事故対策の現場では、安全基準が5分の一に下げられ、作業者の危険性が5倍になっています。
被ばく規制が下がった現場では、気の緩みからなのか、作業員が超高濃度の放射線で被ばくする事故が発生してしまいました。
日本の命運が懸かる事故現場で規制を緩めて事故対策にあたることは致し方ないかもしれませんが、同様に国民の安全も引き上げられては困ります。
茨城県の橋本昌知事は暫定基準値を超える放射性物質が検出された農産品に対する出荷制限について、基準値を緩和するよう求める要望書を提出しました。
要望書では「2千ベクレルの野菜30品目を20グラムずつ1年間食べ続けた場合、CTスキャン1回分(6・9ミリシーベルト)の放射線量にも満たない」として基準値の改訂を求めているほか、基準値を下回った場合の迅速な指定解除を要望している。
橋本氏は鹿野道彦農林水産相とも会談し、「県産品が売れず、価格が大きく下落するなど風評被害が大変厳しい」と訴えている。
いまだにCTスキャンを引き合いに出して「被ばくの安全性?」を誇張する人がいることにも驚くが、県産品が売れないから基準を下げろという経済的判断からの申し入れで基準が下げられたのでは、国民が安全基準を信頼しなくなります。
飲料水や食品への信頼を確保する上でも、基準を安易に変えることは慎むべきだと思います。
テレビでも原子力発電の専門家たちが、規制が厳しすぎるとコメントする姿が多いように感じます。
しかし、原子力発電の専門家がすべて放射能に精通しているわけではなく、門外漢にもかかわらず専門家の顔をしている場合もあるようです。
今朝の日本テレビで、近畿大学原子力研究所所長の伊藤哲夫氏が間違った発言をしていました。
「野菜の放射線濃度は洗わずに測定しているので、洗えば濃度が下がる」という趣旨の発言をしていました。
半分がデマです。
後半部分の「洗えば濃度が下がる」は、一定程度の効果が見られるそうですが、前半の洗わずに測定しているというのは、完全に間違いです。
伊藤氏が放射線測定の分野に関しては素人同然だということを表しています。
厚生労働省医薬食品局食品安全部監視安全課は3月18日に保健所等の検査機関に対して、検査方法に関して留意事項を連絡しています。
野菜の放射線汚染の状況は、洗って放射線濃度が下がった状態で検査された数値として発表されているんです。
洗い方によって多少の違いはあるでしょうが、出荷規制や摂取規制された野菜は、洗っても安全な野菜にはならないということです。
専門家と称する方々の中には、洗えば濃度が1/10になるとまで言い切る人がいますが、その言葉をそのまま信じれば洗浄前の検体は10倍の濃度で汚染されているということまで考えられます。
これが推察される報道として、福島県飯館村のケースがあります。
飯館村で採取された野菜からは1キログラム当たりヨウ素1万7千ベクレル、セシウム1万3900ベクレルが検出されたものがあるが、雑草の葉からは1キログラム当たりヨウ素3万6千~254万ベクレル、セシウム1万100~265万ベクレルを検出しています。
雑草が検体の場合に洗浄しているかどうか定かではありませんが、仮に洗浄せずに検査しているとすれば雑草の検査範囲の1/10に野菜が収まりますね。
エセ専門家がマスコミで風説を拡散するために、国民の不安は解消されないどころかますます拡大してしまいます。
政府の発表は何か隠しているのではないと疑われ、専門家はきわめて狭い領域のことしか知らないにもかかわらず原子力全体の知見を有しているような顔をしてデマに言及してしまう。
私たち庶民は何を信じればいいのか。
さまざまな分野の専門家を集めて意見の集約に努めるとともに、全員の意見が一致することはないと思われるので、どの分野の意見がどのような割合で賛否が分かれているのかを示してもらうことも大事だと思います。
**本日の発電量 60.2kwh
-第一発電所 26.0kwh
-第二発電所 34.2kwh

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安全性をより一層確保するために基準を厳しくするというなら歓迎ですが、実際の動きは逆です。
基準を緩めて規制の範囲を縮小しようというのです。
原発事故対策の現場では、安全基準が5分の一に下げられ、作業者の危険性が5倍になっています。
被ばく規制が下がった現場では、気の緩みからなのか、作業員が超高濃度の放射線で被ばくする事故が発生してしまいました。
日本の命運が懸かる事故現場で規制を緩めて事故対策にあたることは致し方ないかもしれませんが、同様に国民の安全も引き上げられては困ります。
茨城県の橋本昌知事は暫定基準値を超える放射性物質が検出された農産品に対する出荷制限について、基準値を緩和するよう求める要望書を提出しました。
要望書では「2千ベクレルの野菜30品目を20グラムずつ1年間食べ続けた場合、CTスキャン1回分(6・9ミリシーベルト)の放射線量にも満たない」として基準値の改訂を求めているほか、基準値を下回った場合の迅速な指定解除を要望している。
橋本氏は鹿野道彦農林水産相とも会談し、「県産品が売れず、価格が大きく下落するなど風評被害が大変厳しい」と訴えている。
いまだにCTスキャンを引き合いに出して「被ばくの安全性?」を誇張する人がいることにも驚くが、県産品が売れないから基準を下げろという経済的判断からの申し入れで基準が下げられたのでは、国民が安全基準を信頼しなくなります。
飲料水や食品への信頼を確保する上でも、基準を安易に変えることは慎むべきだと思います。
テレビでも原子力発電の専門家たちが、規制が厳しすぎるとコメントする姿が多いように感じます。
しかし、原子力発電の専門家がすべて放射能に精通しているわけではなく、門外漢にもかかわらず専門家の顔をしている場合もあるようです。
今朝の日本テレビで、近畿大学原子力研究所所長の伊藤哲夫氏が間違った発言をしていました。
「野菜の放射線濃度は洗わずに測定しているので、洗えば濃度が下がる」という趣旨の発言をしていました。
半分がデマです。
後半部分の「洗えば濃度が下がる」は、一定程度の効果が見られるそうですが、前半の洗わずに測定しているというのは、完全に間違いです。
伊藤氏が放射線測定の分野に関しては素人同然だということを表しています。
厚生労働省医薬食品局食品安全部監視安全課は3月18日に保健所等の検査機関に対して、検査方法に関して留意事項を連絡しています。
野菜等の試料の前処理に際しては、 付着している土、埃等に由来する検出を防ぐため、これらを洗浄除去し、検査に供すること。なお、土、埃等の洗浄除去作業においては、汚染防止の観点から流水で実施するなど十分注意すること。
野菜の放射線汚染の状況は、洗って放射線濃度が下がった状態で検査された数値として発表されているんです。
洗い方によって多少の違いはあるでしょうが、出荷規制や摂取規制された野菜は、洗っても安全な野菜にはならないということです。
専門家と称する方々の中には、洗えば濃度が1/10になるとまで言い切る人がいますが、その言葉をそのまま信じれば洗浄前の検体は10倍の濃度で汚染されているということまで考えられます。
これが推察される報道として、福島県飯館村のケースがあります。
飯館村で採取された野菜からは1キログラム当たりヨウ素1万7千ベクレル、セシウム1万3900ベクレルが検出されたものがあるが、雑草の葉からは1キログラム当たりヨウ素3万6千~254万ベクレル、セシウム1万100~265万ベクレルを検出しています。
雑草が検体の場合に洗浄しているかどうか定かではありませんが、仮に洗浄せずに検査しているとすれば雑草の検査範囲の1/10に野菜が収まりますね。
エセ専門家がマスコミで風説を拡散するために、国民の不安は解消されないどころかますます拡大してしまいます。
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Posted by komachan at 11:09│Comments(0)
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