2007年12月17日
・裁判員制度から徴兵制へ

『裁判員制度 根底に動員の思想』
「裁判員制度の根底には、国民は国のために奉仕すべきだ、という動員の思想がある。この制度の先に徴兵制や憲法改正を見越していたとは思わないが、いざ将来それをやりたくなった時、格段にやりやすくなることは間違いない。」
陪審制や参審制がある国の大半は徴兵制があり、制度の裏側にどんな思想が存在し、どういう方向へ発展するのか注意を喚起しています。
また、憲法上の義務である「納税」「教育」「勤勉」は、国民に行為を求めているが、裁判員制度が求めているのは「判断」。
国が作った法制度を絶対的なものとし、その枠内で判断せよと強要される「思想統制」につながる危険性も指摘しています。
さらに、陪審員制度をとる米国では、20世紀後半に死刑の判決を受けた人のうち、3百数十人が無罪と分かり、そのうちの20人以上が死刑執行されてしまった。
裁判員制度によって誤審が確実に増えることは知っておかなければなりません。
現行の裁判制度でも誤審は付き物ですが、素人が参加する裁判員制度で、さらに増長することは容易に想像できます。
裁判員になった自分が、被告人の生命を左右する判断を求められ、一生背負わなくてはならない。
秘密保持を含め、生涯に渡る義務を負うことを覚悟しなければならない。
国民に、これほどまでに過酷な義務を負わせるのが裁判員制度であることを、今一度考えてみる必要がありそうです。