2010年12月12日
・井戸掘り

5月から11月の半年は水を湛えているのですが、冬の間は涸れてしまいます。
涸れている時期を見計らって『井戸掘り』してみました。
数十年の間に堆積した土砂が底にたまって、底上げしてしまっているからです。
梯子を降ろして入ってみました。
暖かいです。
底までの深さは2.6mですが、上からのぞくともっと深く感じます。
ロープを付けたバケツを、上で奥さんが引き上げて土砂を運び出します。
スコップで掘り出そうとするのですが、狭くてスコップが横にできません。
斜めの状態ではすくった泥がずり落ちてしまい、バケツに入りません。
四苦八苦しながら何とか1m近く掘り下げました。
最後は移植ゴテと片手鍋ですくい取った感じです。
堆積していたのは、ほとんどが山砂でした。
井戸の口から落ちてきたというよりも、水をと一緒に井戸に流れ込んできたようです。
いつ頃掘られたものかもわからないので、もしかすると100年以上も昔からここにあるのかもしれません。
すべて手作業だったと推察されます。
3m以上の深さのある井戸を素掘りして、石を積んで補強した昔の井戸掘り職人さんの根気のいる作業に感服します。
井戸水は、主に風呂用に沸かして使います。
太陽熱温水器に井戸ポンプで揚水しています。
来年からは、太陽光発電モジュールの冷却という重要な役目も担います。
太陽光発電のモジュールは、温度が上昇すると発熱効率が著しく低下するので冷却が効果的です。
しかし、水道水を使ったのではコストがかかり過ぎるので、井戸水を使います。
井戸ポンプの動力に電気を使いますが、こちらは独立系統の太陽光発電から供給するので、系統連係の売電電力には影響しません。
深くなった井戸に合わせて、吸い込み管を長くすれば、井戸水を使える期間がこれまでよりも一カ月以上長くなる見込みです。
先人の贈り物である井戸をこれからも大切に、有効に利用していきたいと思います。