2007年06月02日

・浅川整備計画の欺瞞

千曲川(浅川合流部)浅川ダム計画に関して、貴重なご意見をいただきましたので、読者投稿として紹介します。

     ◇          ◇

日本の河川工学で認められている基本高水の計算方法は日本独特のもので、国際的基準を満たしていないと思われます。

特にモデル洪水群のサンプリング、基本高水の選択基準において統計的な検討が欠けていています。


最大の問題はモデル洪水群のピーク流量の最大値を基本高水に選択していることにあります。

結果的に基本高水は過大になりがちです。

国交省(長野県)は基本高水は過大であることには寛容ですが、過小になることを恐れているようです。


淺川で平成16年10月に23号台風襲来した際に、計画規模に近い降雨があったにもかかわらず、富竹水位観測所での実測流量は計算流量の1/5~1/6程度となりましたが、長野県はこれを基本高水が過大であるためとは受け取らず基本高水は安全サイドに決定されていて安心であると受け取っているようです。

基本高水が過大であるとすれば、外水対策としての穴あきダムは税金の無駄遣いになりますが、過小であることを恐れる長野県は新幹線用地を取引材料とする中流域の住民の意向を尊重するとして、しゃにむに穴あきダムを建設しようとしているのが現状です。


環境リスク学の専門家の手を煩わすまでもなく、治水安全度1/100、基本高水450m3/sが過大であることは明らかです。

問題は技術的な検討もせずに脱ダム宣言以来、淺川の治水対策が多くのしがらみのもと政治的な思惑で議論されてきたことです。


淺川流域住民は流域との関連で穴あきダム建設賛成・反対と主張して妥協点は見出せません。

大多数の長野市民は無関心であるか、長野冬季五輪のつけで穴あきダムの建設も止むを得ないと割り切っています。

県営ダムであり県税が投入されるにもかかわらず、県民の淺川の穴あきダムに関する関心は極めては低いものがあります。


田中前知事の脱ダム宣言も十分に技術的な検討を加えた結果出されたものではありません。

まず治水安全度1/100の基本高水を科学的に決定することから淺川の治水対策が始まるものであることを痛感しています。


田中前知事が向こう5年間に雨量、流量の正確な測定を行い、その結果を検討して基本高水の見直しもありうるとした政策を反古にすることなくとなく、治水安全度1/100、基本高水450m3/sの再検証を行うべきです。

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