2008年08月13日
・大国に利用される北京五輪

中国らしいと言ってしまえばそれまでですが、人間の能力の限界に挑戦する場の演出をCGや口パクで彩るなど、目的のためなら手段を問わない。
「国家の利益のためだから」というのがその理由ですが、オリンピックは国家のために開催されるのではなく、選手のために国家が活躍の場を提供するのが筋。
完全に履き違えていますね。
また、平和の祭典のはずが、ロシアによるグルジア侵攻が五輪の競技開催と同時並行で行われています。
紛争があっても五輪開催中は停戦するのが近代国家の倫理だと思うのですが、ロシアは開催中に開戦するのですから前時代的共産国家の体質のままです。
中国といい、ロシアといい、五輪を蝕む共産国家が目立つ結果となる北京五輪。
ロシアの選手の表情が心なしか沈んでいるのはかわいそうだと思います。
自国の選手が胸を張って活躍できる環境を整えるのが国家の役割でしょう。
国家権力増強のために五輪を悪用する中国のやり方は論外ですが、選手が競っている外国選手の母国で大量殺戮の戦闘を行っているロシアは人道を語る権利すら持ちません。
アメリカだって、自国のテレビ放映に合わせて競泳の決勝を異例の午前中に変更させるなど、傍若無人が目立ちます。
大国の思惑に利用されても、必死に全力を尽くす選手たちのがんばりに声援を送りたいと思います。