2008年08月15日
・村井県政2年は偽装と過去崇拝

県が7月と今月初めに実施した模型実験について、実験を見学した今本博健・京都大名誉教授(河川工学)は13日、県庁で会見し、「穴詰まりが発生しない条件で行われており、穴詰まりの懸念は解消されていない。決定的な欠陥がある」と述べた。その上で、専門家に広く公開して再度実施すべきだと主張した。
今本教授は、実験で用いられた土砂が、川底にたまったものを想定したため小さすぎたと指摘。「洪水が起きた際は、斜面から崩壊した岩石も流れ込む可能性があり、不適切だ」と話した。
実験の公開対象が県民や県議に限られていたことについても、「異なる見解を持つ専門家を全国から呼んで、県民の前で議論を公開すべきだ」と求めた。 =朝日新聞 8月14日=
実験は建設を推進させるための「偽装」の疑いがあります。
穴あきダムの機能に有利な条件で実験を行い、不利な条件は除外している。
実際の災害で発生するリスクではなく、限られた好条件の中で機能が確保されることの確認のみが行われた。
淺川ダムは、田中前知事の時には建設中止が前提で、村井県政に変わったら建設することが前提となった。
建設地の長野市長は、コンクリート屋なので私腹を肥やすためにも建設は大歓迎。
土建頼みの自民党から送り込まれた村井知事も、業界の利権のために建設に全力を挙げる。
一般住民の利益は蚊帳の外。
岩本教授は建設予定地で地すべりが起きることを地元住民らが懸念していることに関しては、「地すべりが起こらないという県の主張には根拠がない。もっと慎重にして欲しい」と話している。
河川工学の権威がこう言っているのだから、素人の県職員が反論するほうがおかしい。
やるべきことをやらないのは、やると都合が悪いからに他ならない。
後ろめたい思いがあるときに行政がとる対応です。
村井知事が長野県のトップになって、県の示す施策にごまかしが目立つようになってきました。
温暖化防止の計画も、その場しのぎで将来の展望がなくなってしまった。
金を集めて事業を起し、利権に報いることだけが目的の村井県政ですから当然です。
村井県政の2年を評価するとしたら「できることしかやらない」ことに徹した守りの政策くらいですね。
時々刻々と変化している日本の社会で取り残されていくことを恐れず、古き良き吉村県政の学び、踏襲したことを褒め称える守旧派の人たちに限られますが。
2年後の知事選に向けて、水面下での準備の進行が期待されます。