2008年10月29日
・総選挙先送りの先にあるもの

衆院選挙の年越しが濃厚となりましたね。
国民の信任を得ていない政府が、混乱を深める国際情勢の調整役を担えるとは到底思えない。
麻生内閣はジリ貧となる運命を背負いながら、自民党の末期を、さらに悲惨なものへと導いていくような気がします。
悲惨な末期といえば、さらに深刻なのが地球環境です。
29日に発表された、世界自然保護基金(WWF)の2008年版「生きている地球」報告書によると
人類が資源の消費などで地球に与えている環境負荷の大きさは、既に地球の許容量を約30%上回っており、是正しないとやがて破局を迎える。
このままの状況が続くと、環境負荷は30年には許容量の2倍になり、人類活動を支えるために、地球が2個必要になる計算になる。
さらに報告書は、「地球環境を食いつぶす生活を続けると、人類は食料やエネルギー価格の高騰をはじめとする深刻な危機に直面するだろう」とし、森林破壊の防止や温室効果ガスの排出削減などの必要性を強調している。
世界の政治は、産業優先から人類の存続へと方向転換が主流になってきました。
先進国で最も遅れをとっているアメリカも、数日後には大統領選挙で新展開を迎える見込みです。
残された、環境後進国となりつつある日本は、経済の建て直しや産業界へのテコ入れの名目で地球温暖化の取り組みが遅れていきます。
先のない自民党政権が、断末魔のあえぎで日本環境を壊していく。
日本の政権交代は、日本の形を変えるための重要な基点となるはずです。
政権交代が地球における日本を救うチャンスになることを考えれば、衆院選の先送りが、さらに交代の必要性を国民が確信する時間的猶予ができたと思うこともできます。