2008年01月16日
・市長選、公正な選挙管理へ要望書

北沢候補と市職労組が交わした約束に関して、法令違反の疑いもあり、このままでは市長選挙が公正に行われないと危惧する市民有志が集まり、選挙管理委員会に要望書を提出します。
北沢候補を支援すると決めた市職労組員は、すでに選挙運動に従事しています。
公務員の選挙運動は厳しく制限されていますが、法の網の目を潜り抜けるように、法の解釈を捻じ曲げて行われている選挙運動です。
さらに、北沢候補の選挙運動に従事した市職員が20日の開票作業を行います。
見方を変えれば、特定の陣営の選挙運動員が開票作業に加わっていることと同じであって、本来なら、中立な立場の職員によって公正な開票作業が担保されるべきです。
有権者の権利として、公正さが疑われる開票作業とならないように、選挙運動に加わった市職員を開票作業から外すことを求めています。
これまでは、裏社会とも通じている中原市長を恐れて行動を起こせなかった駒ヶ根市民ですが、中原引退で恐怖から解き放たれ、本来の自由な市民活動ができるようになった良い面が現われたとも言えます。
中原市長だから許されていた選挙違反でも、それ以外の候補者には通用しないことが示されると思います。
それほどまでに恐怖政治を強いていた中原市政が継続されるか否か。
有権者の重要な判断材料が増えました。
**同行取材しました
市民有志代表に同行して、選挙管理委員会への要望書提出の一部始終を取材してきました。
詳しくは明日。
17:04更新
2008年01月16日
・市長選、杉本候補の政策を検証

◇ ◇
前回の市長選で中原市長に破れた反省をどのように活かすかが、選挙戦略の要と見られています。
杉本候補の出陣式は、上穂地区集会所の広場で行われ、支持者から「行動力があるのはただ一人」と激励されました。
これに応える形で本人は「行政主導から市民参画へ」と市政の軌道修正を示した。
**財政改革は未知数
財政は「情報をオープンにして市民に分かりやすく伝える」とし、「市民の知恵や力を借りながら取り組む」姿勢を示した。
市民参画は中原市長も大きく掲げた政策の一つであり、目新しさはない。
また、市民の力を借りてどのように進めていくのかの方向性が見出せない。
市民とともに市をつくる姿勢は評価できるが、市長として具体的に何をやって財政を改善するのかについては触れられなかった。
14日の新聞折込で配布された政策ビラには、市の借金を4年間で20億円減少させるとの政策が示されていますが、財源として同時に示されたのは、市長報酬と退職金の20%削減、公共事業の入札制度の見直しだけなので、年間4億円の財源を示したとは言いがたい。
**医師問題解決のための道筋が不明
昭和伊南総合病院の医師不足には独自の政策が示されました。
公募債の発行で借金を借り換え利ざやを浮かす考えです。
しかし、公募債を「発行する」ではなく、「発行を考える」と実効性に含みを持たせたのが気に掛かる。
命の安全保障にはお金を惜しまないとの意気込みは買うが、全国の自治体が病院の赤字補填で苦しんでいる現状からすると、理念としての評価にとどまり、現実問題としては評価するだけの裏づけがないといえる。
**世論調査から見た候補者としての評価はまずまず
杉本候補の政策は、「現市政の基本的な路線は評価し、改めるべきは市民の声を聞いて変えていく」と言うのが基本路線。
信濃毎日新聞が12日に公開した世論調査によると、「投票する際、重視することは何ですか」の問いに最も多かったのが『公約・政策』 (44.8%)
杉本候補が最も重視する公約は「市民参画へリーダシップをとる」ですから、有権者は「市民の声を聞いてくれる」ことと「リーダーシップ」に着目することになります。
一方、「市長に最も期待する資質は」の問いで、5.7%と二番目に低かったのが『市政や広域でのリーダーシップ』
「市民の声を聞く姿勢」が45%と最も高い要求であることの反面、杉本候補が思っている以上にリーダーシップが期待されていない現状があって、評価は必ずしも高くならない。
世論調査で具体的事業として取り上げられた「東中学校を移転、40億円かけて天竜川西側に新中学校を建設する方針について」の問いには、68.8%と圧倒的多数が『新中学校は建設せず通学区見直しで対応する』を選択しました。
杉本候補は、通学区の見直しには触れているものの、「新中学校を建設せず」の市民要望には態度を明確にしていません。
有権者のニーズを一面では捉えている点が評価できますが、片手落ちの側面もあり、まずまずの評価にとどまると思います。