2007年04月07日

・知事にへつらう県議はいらない


佐々木候補後援会ビラ
 長野県議候補の佐々木氏の選挙ビラは、村井県政への賛辞で埋め尽くされています。
県議の役割は、県政のチェックであり、よく使われるフレーズの「是々非々」が当然であるべきです。
ところが、佐々木候補のビラには「非々」が見当たりません。 ※画像をクリックで拡大⇒

 知事のすること成すことすべてを褒め称える腰巾着では県議は務まりません。
選挙に勝つためには、村井知事と一心同体であることをアピールする戦略でしょうが、
有権者の立場からすれば、役割を放棄した無能県議となる危ない候補だと感じます。

 佐々木候補のビラは、長野県公式サイトの内容を丸写しです。
候補独自の政策をアピールするのが選挙ビラだと思いますが、佐々木候補は自身の政策を投げ打ってまで村井知事の賞賛に徹しています。
ビラに書かれているのは、駒ヶ根市づくりと村井県政アピールの羅列です。

 県議の最重要課題が出身地域の開発であるとは、常識ある有権者ならあきれてしまうでしょう。
さらに、本来の職務である県政のチェックに臨む姿勢が、

□ 「我が意を得たり」佐々木祥二がかねてより主張していた経済政策が村井知事の手で実現されました。
□  村井知事を始め、県当局が練りに練った知恵が結実したのが新年度予算。

諸手を挙げて村井知事と県当局を褒め称えるでは、何ができるのでしょうか?

 挙句の果てには、県議候補のビラなのに大半が県の施策紹介です。
・当初予算案の特色 平成19年度当初予算案のポイント
・主な新しい施策
・県内産業、地域経済の取り組み
・地域づくり施策

 長野県の公式サイトにある 「平成19年度当初予算案のポイント」(←クリック)と見比べれば、丸写しなのが一目瞭然。(リンク先はPDFファイルです)
それもそのはずです。ビラの冒頭のメッセージが、

村井知事 佐々木祥二後援会事務所に激励訪問!
村井知事と共に新生長野県の再生をめざして頑張ります。
 村井知事は、就任早々に知事選の選挙対策本部長であった腰原氏を副知事に任命しました。
さらには、自身の私設秘書の三人を県の職員とし、そのうちの一人は今回の県議選で村井知事の腰ぎんちゃくとなる県議候補の応援が特命です。

 知事が県政遂行への障害を排除しようとするのは、自身に都合が良い環境を作るためであり、度を越さない限り容認されるものです。
しかし、村井知事の場合は、知事選挙で支援してもらった見返り人事と、秘書給与肩代わり人事、
さらに、県の職務とは無縁の県議の選挙支援スペシャリスト人事です。

 これらの県政私物化に加えて、子飼いの県議を議会に送り込み、県議会を無力化する企みであることは賢明な諸氏はお気づきでしょう。
佐々木候補が、村井知事の子飼いの県議であることは、自身の後援会ビラが証明しています。

県議の職務とは何か!
候補を選択する最重要なポイントを見誤らないようにしたいと思います。  
Posted by komachan at 13:41Comments(0)県議選

2007年04月07日

・言論弾圧に加担する右派議員

国が燃える
 『週刊ヤングジャンプ』で2002年49号より2005年9号まで連載された。
本宮ひろ志の漫画、『国が燃える』(くにがもえる)は、
右翼団体、保守政治家から激しい抗議を受けて休載に追い込まれた。

 この時、抗議文を突きつけた「集英社問題を考える地方議員の会」に
一人だけ議員でない人が混じっていたのが、佐々木祥二元長野県議

 2004年43号掲載の第八十八話において、いわゆる南京大虐殺について取り上げ、
日本兵の「中国人百人斬り」や、逃げ惑う一般市民を機関銃掃射するシーンが描かれた。
また、資料(とされたであろう写真等)の矛盾点を修正して描いた為、
一部の読者や右翼団体、保守政治家から激しい抗議を受け、右派系のネット掲示板、
ブログなどでも非難の声が多数上がった。
また、右翼の街宣車が三日間にわたり抗議の街頭宣伝を行った。

 ヤングジャンプ編集部は、「中国人百人斬り」の真偽が係争中であるという主張に基づいた保守政治家の圧力により、
該当する描写の訂正・削除を行うことと「国が燃える」の休載を発表した。
48号より52号まで一時休載となったのちに連載再開されたものの、休載直前から駆け足の展開となり、翌年1月には終了した。

 2004年11月11日、本誌上にて問題のシーンを含む二話(計21ページ)はコミックス版では削除されると発表したが、
単行本の発行は2004年33号掲載分までを収録した8巻(2005年2月発行)で停止したままである。

以上、ウィキペディア「国が燃える」より抜粋。

     ◇     ◇

**佐々木祥二氏の政治活動
 問題とされた漫画は「フィクション」と断り書きが入っているにもかかわらず、
右翼団体だけならまだしも、現職の議員たちが言論の弾圧に動いた点で注目されました。
さらに、地方議員の会にもかかわらず議員を落選した人物が一人だけ加わっていることが目に付きます。

 右翼団体と行動をともにし、議員でもないのにエセ議員としての言論弾圧活動は、
佐々木祥二氏の政治家としての本質が問われると思います。
参考 ⇒ 本宮ひろし先輩、史実を曲げちゃダメ!@ヤングジャンプ

**村井知事の政治活動との関係
 上記の行動から、佐々木候補が村井知事を崇拝する理由も理解できました。
右派政治家の総本山「日本会議」の長野名誉顧問が村井仁・長野県知事その人なのですから。
参考 ⇒ 日本会議

 参考までに、村井知事の右派政治活動です。
日本戦略研究フォーラム:村井仁評議員

**佐々木候補の選挙参謀の政治志向
 伊那毎日新聞の取材によると、林候補の選挙参謀である福沢喜美選対委員長は、
「たった1つの議席が共産党では情けない。とにかくこの現状を変えたい。何がなんでも勝つ。」
と、林候補が共産党の推薦を受けていることに異常なまでの敵対心を抱いています。

 林候補のところへは、民主党からも必勝祈願のため書きが送られているので、
全野党といった方が合っていると思いますから、見当違いもはなはだしい。

 共産党の肩を持つわけではありませんが、自民党極右の政治家を擁立した自分の立場をわきまえてもらいたい。
選挙の争点・特徴を尋ねられての答えだから、彼らが県民益のために選挙をしていないことが露呈しました。
長野県民のために活躍する優れた県会議員なら、基本的にはどこの党員だろうと構わないのではないかと思います。

 ただし、自民党政権のために地方で暗躍する村井知事の御用伺いとなるであろう候補だけはご勘弁願いたいのが心情です。  
Posted by komachan at 09:48Comments(0)県議選

2007年04月07日

・長野の建設不況は田中前知事に責任?

浅川ダム 村井知事を賞賛し、田中前知事をこけ脅す利権派県議候補の後ろ盾は、
公共事業削減で辛酸をなめた建設業界です。
村井知事は、景気回復のために大型公共投資を打ち出し、
腰巾着の県議たちは、建設業の組織票固めが磐石だと思い込んでいます。

 しかし、長野県の建設不況は、知事が誰になっても改善しないことは、
建設業界の体質をご存知の方なら知っていて当然のはずです。

 建設不況の根本的な原因は、長野県内の建設業者数が必要以上に多いことに尽きます。
日銀松本支店の分析によると、厳しい環境の中でも建設業者数が減少しないのは、

①合併しても売上増や採算改善に結び付きにくいとして、他社との統合に前向きでないほか、
②生産設備などの初期投資が不要なため新規参入が継続的にみられること、
③とりわけ県内建設業者は、過去の内部留保が残っていることや、農業や除雪作業などの副収入が建設業の減収を補い、収入を下支えしていること、などが考えられる。

こうした特徴が、他地域と比べて切迫感を薄くしている可能性があってのことです。

 建設業者の票を当てにしている候補たちは、田中前知事が建設業者を苦しめたと指摘して
味方に引き入れることに必死になっていますが、競争入札の導入は政府が主導して進めた結果です。
国会では2000 年11 月に「公共工事の入札及び契約適正化の促進に関する法律」が成立し、
公共工事入札における一般競争入札が拡大しているのが実態です。

 また、県の投資的経費を削減したことによって予算のバランスが悪くなったと指摘する候補がいますが、
長野県の建設業は、過剰な公共投資に支えられていたことを県民には隠したままです。
下のグラフを見比べてください。全国と長野県の建設投資の推移です。



 全国のグラフでは、民間投資が公共投資を常に上回っていたにもかかわらず、
長野県のグラフでは、五輪特需を核にして公共投資が民間を上回っています。
公共投資に寄生した建設業の実態がここに現われているのです。

 田中県政が公共事業を過度に削減したのではなく、全国並みに民間投資と公共投資の比率を適正化しただけです。
2005年度における建設投資額は、公共投資が民間の55%程度になり、全国平均と同一です。
過去の公共投資が過剰だったものを前県政が適正化した結果を、村井知事とその腰巾着県議候補は理由も考えずに批判しています。

 過剰な公共投資が長野県に全国一の借金を生んだことは、県民なら誰でも知っているはずです。
過剰だったものを適正化したから長野県の借金の増加が止まり、減少へと向かっているのです。
減り始めたばかりの借金を、また増やそうとしているのが村井知事であり、腰巾着県議候補です。

 多すぎる建設業者を食わしていこうとすれば、かつての過剰な公共投資が復活するのは当然です。
過ちの歴史を繰り返す選択をしてはならないと思います。  
Posted by komachan at 09:15Comments(0)県議選

2007年04月07日

・長野県の景気は本当に悪いの?

日銀松本支店 村井知事への支持を明確に県議選を戦っている候補たちは、
長野県は景気が悪いので公共投資で景気浮揚が必要だと言いますが、
本当に景気が悪いのでしょうか。

政治屋の捏造チラシを鵜呑みにすることなく、実際の状況を把握してみます。

 日銀松本支店が先日の2日に発表した「第132回全国企業短期経済観測調査」によると、
業況判断D.I.は、村井知事の当選直後に落ち込んでいる。
村井知事が産業界の期待を一身に背負って登場したと思われていましたが、
企業の経営者たちは、村井知事誕生後の業況判断を下方修正していることになります。
業況判断

 日銀短観とは、日本銀行が景気の現状や先行きについて、直接企業からアンケート調査を行ない、その解答を集計したもの。
アンケート調査の内容は、生産高、売上高、輸出額、設備投資額、借入額、人件費などの他、企業の現状や先行きに対して、
企業経営者がどのように感じているのかなど。
業況判断D.I.は、この調査をもとにして、業況がよいと判断している企業の割合から、
業況が悪いと判断している企業の割合を引いて計算する。
この中で、主要企業・製造業の業況判断D.I.は、主要企業の経営者が、企業の現状・先行きをどう見ているかがわかるため、
景気の指標として利用されることが多い。
ただし、業況判断D.I.は企業の経営者の主観に左右されることに注意する必要がある。

 田中知事が誕生した2000年には五輪特需の余波もあって業況判断は上向いていました。
しかし、五輪バブルの崩壊で翌年の2001年には一気に落ち込みました。
そこから田中知事が落選する2006年の8月頃まで、景況判断は右肩上がりになっていました。

 知事選の最中には、田中県政の緊縮財政で長野県の景気が低下していると吹聴されましたが、
実際の経営者の判断は異なっていたのです。
景況判断の向上は、製造業だけでなく、非製造業も同じ傾向にありました。

 日銀の調査による長野県内企業のアンケート調査ですからこれほど信頼性の高いデータはありません。
村井知事を支持するほとんどの県議候補が、田中前知事によって長野県内の景気が低下したと言っているのは、
経営者の主観をも反映していないことが分かります。

 県議候補が長野県の景気を悪くしたのは田中前知事で、景気をよくするのは村井知事だ!と言っているなら、
日銀短観の現実と乖離していることを頭に浮かべてください。
事実は、彼らが言っていることとは異なるのですから。  
Posted by komachan at 09:06Comments(0)県議選