2007年05月29日
・自殺の松岡大臣代理に若林環境相

農水相の臨時代理に若林環境相が任命されました。
塩崎官房長官は28日夕の記者会見で、自殺した松岡農林水産相の後任人事について、若林環境相を同日付で臨時代理に置くと発表。
安倍首相は同日夜、記者団に、30日に天皇、皇后両陛下が欧州訪問から帰国するまでは臨時代理でしのぎながら適任者を選ぶ考えを示した。
ただし、若林氏が農水相臨時代理を務めるのは今回が初めてではありません。
平成19年5月16日の国家基本政策委員会で「農林水産大臣臨時代理環境大臣 若林正俊君」として出席しています。
第166回国会 国家基本政策委員会合同審査会 第1号(平成19年5月16日(水曜日))
環境大臣の職務は、地球温暖化防止が緊急課題として浮上してきたことにより兼務できる状態ではないはずですが、それでもなお臨時代理を引き受けられるということは、いかに若林大臣の存在が希薄かを物語っています。
**後任農相に若林氏の横滑り案浮上(9:00更新)
報道によると、自殺した松岡農相の後任に若林環境相(町村派・衆院当選3回、参院2回)を横滑りさせる案が浮上したことで、若林氏の後任となる環境相人事も焦点となっている。
首相は、来年開く北海道洞爺湖サミットで、環境を主要テーマとするなど、環境問題重視の姿勢を打ち出しており、新環境相は今後、安倍政権で重要な役割を果たすことになる。
世界の温室効果ガスの排出量を2050年までに現状より半減させる目標を提案するなど、「ポスト京都議定書」の枠組み作りで積極的に議論をリードする姿勢を示している。
このため、環境相には外交の分野で実績のある高村正彦・元外相(65)(高村派・衆院9回)や、鈴木俊一・元環境相(54)(丹羽・古賀派・衆院6回)らの名前が取りざたされている。
**松岡農水相 地元秘書?自殺
一方、松岡氏の周辺では他にも自殺者が発生しています。
今月18日には、熊本で松岡農水相の事務所関係者が首吊り自殺している。
損保代理店を経営していた男性(62)で、一部新聞の地元版が小さく報じた程度で目立たなかったが、自殺した男性は松岡大臣とは学校の同級生とかで、松岡事務所の名刺を持って地元を回っていたという。
そのため大臣の地元秘書と思っていた人も多かった。巨額事務所費の使途不明に続き、林道談合事件でも地検が注目するとされる大臣と、自殺との関係が疑われていた矢先のことでした。
2007年05月29日
・無責任な国会議員の自殺

少年の自殺者は、安倍内閣のメールマガジンによると昨年だけで556人。
安倍内閣メールマガジン 第4号 ~海を守る自衛隊(2006/11/02)
メールマガジンで内閣府特命担当大臣 高市早苗がこんなことを書いています。
近年は成人も含めた自殺者数が年間3万人を超えていることから、政府は、先月28日に「自殺対策基本法」を施行し、大急ぎで自殺対策大綱策定作業に入ります。安倍内閣の閣僚が自殺した今となっては、このようなお願いがあまりにも空しく感じます。
大綱に則して関係省庁が自殺対策施策の充実・実施に取り組むわけですが、国民の皆様にも、折に触れ、生を受けたことの重みと有り難さを子どもたちに語りかけていただきますよう、お願いを申し上げます。
安倍内閣による自殺対策にはこうも書かれています。
⑧ 他者の死の影響
子どもが家族や精神的に重要なつながりのあった人の死をどのように経験していたかという点についても注意を払う。文部科学省「子どもの自殺予防のための取組に向けて(第1次報告)
(中略)
なお、子どもの場合、家族や知人といった強い絆で結ばれていた人の死が精神的な打撃となることはもちろんだが、たとえば、直接知らなくても、有名な歌手や俳優の自殺が複数の子どもの自殺を引き起こす「群発自殺」という現象についてもよく知られている。
影響力の強い歌手や俳優の事故死や自殺が起きて、マスメディアが大々的に報道し、それに動揺している子どもの中には自殺の危険が高まっている子どももいる可能性を考えて、適切な対応をしなければならない。
国民をだまし続けて、死に逃げ場を求めたあまりにも無責任な大臣の所業が、「群発自殺」どころかデタラメな政治に対して「自暴自棄自殺」の連鎖を引き起こしかねない。