2007年08月24日
・ダム造るなら森林税は払わない

当初は2ヶ月ほどかかると見込まれていたものが、1ヵ月半でのスピード認可となった背景には、村井知事による政府自民党の圧力が考えられます。
先の参院選で民主党が大勝したことによる政権交代の機運を捉え、現政権下での利権事業は異例のスピードでの駆け込み認可が考えられていました。
浅川ダムの認可を出した国交省のお役人たちも、政権が変われば整合性のない治水事業が停められるのは必至なので、安倍さんが総理の座にしがみついている間隙を縫って、既成事実の積み上げに必至なのだと思います。
さらに問題なのは、長野県はダム建設と並行して森林整備の原資と称した森林税の導入に踏み切る公算です。
疲弊して危機的状況を迎えた森林の整備は急務であることは異論がありませんが、ダム建設と森林整備では二重投資になる恐れが強い。
ダム建設を必要最小限にとどめ、その代わりに緑のダム機能を復活させるための森林整備費用として森林税を創設するならば県民の理解も得られるだろう。
しかし、ダムも造る、森林にも手入れをするでは、単なる公共事業の増加に陥ってしまう。
村井知事の言うところの森林整備とは、「木を見ず林道を見る」に決まりきってしまう。
厳しい県の財政を考えたら二重投資などできるはずもないが、借金を増やすことが美徳と思い込んでいる知事には将来の危機などお構いなしだ。
国会議員時代の実績至上主義が身についていて、自分の権力を生かしてどれだけの「モノ」を形として残すかが人生の目標と化してしまっている。
長野県の将来を見据えているのではなく、県下の事業者の売り上げが伸びることのみを目指している村井知事ならではのお粗末な人生観だが、これを選んだ有権者はさらにアホの極致に尽きる。