2007年05月15日
・首相「憲法改正、参院選で議論」

参院選は議論を進めていくうえでよい機会だ。自民党はすでに(新憲法)草案を作っているということも話していきたいと述べ、7月の参院選で争点とする考えを強調した。
国会では7月の参院選後に召集する次の臨時国会で衆参両院に憲法審査会を設置。
当面は審査会の運営ルールや憲法を巡る世論の動向の調査研究を進める。
自民党は改正に向けた論点整理に入りたい考えで、準備を急ぐ。
ただ5月中の国民投票法公布から3年間は改憲原案の提出・審査はできない。
自民党は2005年10月に新憲法草案をまとめた。
安全保障に関する9条は平和主義をうたう一項を堅持しつつ、二項で「自衛軍の保持」を明記したのが特徴。
首相は自民草案を参院選で示し、改憲に向けた世論喚起を図る考えだ。
以上、日本経済新聞
あまりにも拙速な論議で憲法改正の準備を整えた感がありますが、一連の動きを的確に捉えたコメントを信濃毎日新聞の記事に見つけました。
投票年齢の引き下げに伴い、改憲の是非を問われることになる上田染谷丘高校2年広瀬廷将君は、
法律の成立は、政治家が改憲に賛成させようとしている感じがする。憲法は、国の権力を抑えるためにあると思うが、逆方向に向いている気がする。と話していますが、16歳でもしっかりと本質を見極めている。
大人はもっとしっかりと考え、自民党の策略に乗せられてはいけない。

中日新聞 国民投票、最短で2011年 首相「3年、広く深く議論を」
産経新聞 改憲論議加速へ 国民投票シミュレーション
信濃毎日新聞社説 国民投票法案 成立ありきの薄味審議
2007年05月14日
・浅川ダム、案と前提では大違い

治山や河川の研究者ら11人を聴取対象に委嘱し、今月末までに書面で計画案への考え方を提出してもらい、その後再度会議を開いて直接意見交換するとしている。
しかし、委員の選定に関して、県の土木部の認識を、信濃毎日新聞と毎日新聞では違った報道をしています。
信濃毎日新聞:
「ダムに賛成、反対ではなく、浅川に詳しい県内の専門家を選んだ」
毎日新聞:
「ダムを造るという前提で、安全性の議論をするために地域の特性をよく知る専門家を選んだ」
毎日新聞による『ダムを造るという前提』は大変に重要な発言のはずなのに、信濃毎日新聞では配慮が働き無視されている。
また、村井知事は定例記者会見で、中日新聞の取材に対して、
「原案に対しまして学識経験者の意見を聴取した上で、公聴会の開催等による住民意見の反映がある。」
と、住民の意見が反映されるとの認識を示しておきながら、
4月に原案が示されて5月18日から公聴会が始まり、それから案をまとめて、(長野)市長と小布施町長に説明し、またそれを示す。
目標では7月か8月ぐらいに認可を目指すと、意見を反映させるだけの期間が十分ではない。
との指摘に知事は、
十二分にいろいろなご見解に耳を傾けて判断に至った。(今後は)きちんと法に基づく手続きをとる。として、すでに十二分に意見には耳を傾けてきたから、後は法律に基づく手続きをこなすだけ、との本音を漏らしました。
土木部長が行ったとおりダム建設が前提で、追認してくれる専門家を選び、住民に意見を言わせるだけの公聴会をやり、諸手を挙げて褒め称える長野市長に説明する。
確かに、法律に定められた手順は踏むが、法律の主旨を無視している。
2007年05月13日
・日本の国際競争力は24位

首位のアメリカは、1994年以降首位を独占している。
日本は、90年代初頭までは首位でしたが、その後低迷し、2002年には30位にまで落ち込みました。
世界の主要55ヶ国を対象にした調査なので、日本が平均点以下の国であることを認識する必要があると思います。
日本の国力が低迷するのと反比例して、憲法を改正してでも軍事力の増強には前向きです。
国力のなさを軍事力で補おうとするやり方は、北朝鮮と同じです。
競争力ランキングの上位には、首位の米国を除いて、大国は見当たりません。
2位:シンガポール、3位:香港、4位:ルクセンブルグ、5位:デンマーク、・・・。
競争力上位の国を見習って、再び国を立て直し経済力をつけて福祉国家をめざすのか、首位の米国に従って国軍を配備して軍事力を増強するのか。
日本はどこを目指しているのか。
イラクにおいて、アメリカがカウントしている死者数は自国の兵士のみであり、イラク側の民間人死者数はその数10倍にのぼる。その死者数をリアルタイムでカウントし続けているサイトがある。
●Iraq Body Count
2007年05月12日
・ネズミ捕りレーダにご注意

春の交通安全週間が始まったからなんですね。
現場は、中沢方面から天竜川を渡った橋のたもとです。
速度取り締まり担当者は橋の欄干に、レーダ装置はガードレールに隠れていました。
さらに、一心館の消防団の詰め所に隠れて警官がたくさん待ち構えていました。(画像上)

とにかく、皆さん隠れて仕事をしているので、さぞかし後ろめたいのでしょう。
通りすがりに写真を撮ったら、それに気付いた警官が無線で全員に知らせたようで、離れたレーダのところにいた警官までも、慌てていました。
写真に写ったくらいで、なぜそんなに慌てなくてはいけないのだろうか?
2007年05月11日
・押し付けの提言や10か条

家庭の問題に政府が「立ち入りすぎだ」との批判が有識者から強まり、政府内でも疑問視する意見が相次いだことによる。
母乳による育児や、授乳・食事中は子どもにテレビを見せないことなどを打ち出したのが特徴で、教育の基本は家庭にあることを訴えるのが目的でした。
同じようなことが駒ヶ根市の教育委員会でも行われています。
こちらは、「こまがね子育て10か条」
両者の内容を比較してみると。
子育て提言案 | こまがね子育て10か条 |
---|---|
最初は「あいさつをする」「うそをつかない」など人としての基本を教える。 | アルプスに 響くあいさつ 心が通う |
PTAは父親も参加。 | 顔出せば 広がる人の輪 ご近所づきあい |
「ありがとう」「おかげさま」は日本の心、美しい言葉 | 「ありがとう」「ごめんなさい」言葉で伝える 素直な気持ち |
赤ちゃんの瞳をのぞき、子守歌を歌いおっぱいをあげ、抱きしめる | ほめてしかって抱きしめて 目を見てうなずき 最後まで |
幼児期から「早寝・早起き・朝ごはん」といった基本的な生活リズムを習慣づけさせる | 早寝 早起き 家族で愛の朝ごはん |
授乳中や食事中はテレビをつけない | テレビやゲームは時間を決めて |
インターネットや携帯は世界中の悪とも直接つながってしまう。フィルタリングで子供たちを守る。 | 外遊び 群れ遊び 自然に身につく がまんやルール |
--- | 家事・育児 家族みんなで協力を できることからお手伝い |
乳幼児期には本の読み聞かせを行い、小学生時代には今日の出来事を話す | かけがえのない命 子どもにも自分にも 語りかけよう |
似たような内容です。
政府や自治体が、「格言」を市民に提示して教育させようとするやり方は、個人的な領域である家庭にお上の威光が入り込むことになります。
言っていることは間違っていなくても、やり方が間違っているのではないでしょうか。
1947(昭和22)年3月31日の教育基本法の制定によってその内容が否定された教育勅語を連想します。
その教育基本法も改正され、憲法改正のための国民投票法案が論議されています。
教育再生会議の子育て提言が見送られた理由に、
「政策的な裏づけもなく、ただ提言するだけでは、再生会議として役割を果たさない」
との慎重論がありました。
行政が家庭に働きかけるなら、実効性のある施策とセットにして、施策への理解を深める目的での標語の方が良いと思います。
2007年05月10日
・電球→蛍光灯化計画
今回は題して「電球→蛍光灯化計画」。
家中の電球を一気に、電球型蛍光ランプに交換しました。
きっかけは、キッチンの一画にある妻の裁縫コーナーに明かりをつけようと、これまで方々から集めてあった中古の照明器具を探ったところ、おしゃれな昇降型のものを見つけました。
ところが、これは電球を使うので、暗い割りに電力の消費が多い。
そこで、ホームセンターにある一番明るい電球型蛍光灯(100wタイプ)を買って取り付けたのですが、すぐ点くことにビックリ。
最近のはインバーターを標準装備していて、お待たせしない。
これまでにも、比較的長時間点灯する「玄関灯」や、風呂のかまどがある「勝手口」には、電球型蛍光灯を装着していましたが、点灯するまでのタイムラグが結構あって、廊下や便所のように「スイッチオンで灯りが欲しい」場所には使えないなと思い込んでいました。
しかし、技術の進歩はすごいもので、1個300円でインバータ蛍光電球が買えてしまうなら、全部交換してしまおうとなった次第です。
玄関、玄関灯、廊下×2、勝手口、洗面所、便所、計7箇所の電球を蛍光灯化できました。
発光色も真っ白な蛍光灯らしいものから、電球色まで選べるので、適材適所に配光できるのもうれしい。
消費電力は、白熱球に比べて約80%off!
2007年05月09日
・新聞広告に見る、したたかさ
テーブルの上の数枚の広告をまとめようと、立てて「トントン」と揃えたら、頭一つ抜け出すものがある。
カインズホームの広告だ。
今朝は、綿半ホームセンター、ケーヨーD2、コメリも入っていて、ホームセンター揃い踏みの日だが、やっぱりカインズが一番目立つ。
他の広告よりも24mm大きくて、会社のロゴが隠れないようになっている。
しかし、他社の広告も目いっぱい大きく作ってあるはずなのに、さらに大きくつくる秘策はどこにあるのだろうか。
それというのも、広告は原則としてB全判から切り分けられるから、765×1085の1/2、1/4の大きさになるはず。
だから、カインズ以外の三社は短辺側が382mm。
ただし、四六全判というのがあって、こちらは788×1091で、化粧品の広告がこれを使っているようで、短辺が394mmだったから、大きくて目立つはずだったのだろう。
ところが、カインズの広告は短辺が406mmある。
広告会社のサイトをいろいろ調べたら答えがわかった。
A: B判より少し大きめの紙でD判と呼んでいます。
この紙は輪転印刷で使われている種類のものですが、新聞に折り込んだときにB判より頭一つ出ています。他の広告より目立たせる効果が期待できますが、大量の印刷物しか摘要しませんので注意が必要です。
綿半ホームセンターは13店舗共通の広告だけれど通常版なのに、カインズホームは伊那・駒ヶ根・飯田の三店限定でもD判を使っている。
企業の広告戦略は、したたかで緻密だなと思う。
2007年05月09日
・日本タンポポ化計画
保護区といっても、我が家の庭(30坪)のことですが、西洋タンポポを排除して、日本タンポポだけを残します。
作業をはじめて感じたのは、圧倒的に西洋タンポポの個体数が多い。
感覚としては、日本タンポポの10倍くらいはあるんじゃないか。
西洋と日本の違いは、花が閉じていると判りやすい。
右:西洋タンポポ
庭のほかは圧倒的に西洋タンポポが多いので、種が飛来するのは避けられません。
でも、庭の周りだけでも花が種をつけないように根気よく摘み取っています。
庭が福寿草と日本タンポポの「黄色」で染まる日を目指して。
カテゴリーを温暖化防止にしたのは、人間の経済活動が原因で植物の生態系が乱れてることで、空気中の炭素循環にも悪影響を及ぼしていると思うので。
2007年05月08日
・5万円未満は領収書不要

領収書添付に関しては、自民党内に「事務手続きが煩雑になる」との反対論があったが、領収書添付の基準を5万円以上とする公明党案の受け入れを決めた。
自公両党はこうした内容を盛り込んだ政治資金規正法改正案を今国会に議員立法で提出、成立を図る方針だ。
安倍首相は同日夕、首相官邸で記者団に対し、
「領収書を添付すべきだとの国民の強い声もある。透明性を高める観点から指示した。政治家は李下(りか)に冠を正さずという姿勢で臨んでいかなければならない」
と述べ、同日の自民党役員会で、早急に改正案の国会提出を図るよう指示したことを明らかにした。
自民党が一転して公明党案を受け入れたのは、今夏の参院選を見据えて「政治とカネ」の問題に消極的なイメージを打ち消すとともに、「公明党に譲歩すれば、選挙協力も受けやすくなる」(中堅)との計算も働いたようだ。
以上、本日の産経新聞。
5万円未満の領収書がいらないなら、個人事業者の多くは、領収書がかなり減ると思います。
大きな仕入れは別として、日常のこまごまとした事務用品や資材などは、領収書の添付が不要になる。
国会議員の事務所費は数百万から数千万円で、個人事業者の売り上げと大差ないのだから、是非とも同様の法改正をお願いしたい。
議員だけの特権にするのはおかしい。
2007年05月07日
・摘み草クッキングに注意

飯田市の「かわらんべ 水辺の楽校いいだ」のように複数の専門家の指導の下に多勢が参加して行われるなら安心ですが、専門書を頼りの安全確認には要注意です。
例えば、北隆館発行の「山菜(菱山忠三郎 編集)」では、ハリエンジュ(ニセアカシア)が
『天ぷらにすると美味い』
と紹介されていますが、小学校の教材にも、ハリエンジュの新芽などは食べると吐き気や下痢を起ことされています。
さらに同書ではマユミを
『おひたしにしたり和え物にする、菜飯にするとと美味い』
と紹介していますが、葉や果実を食べると,吐き気,下痢を起こすとされています。
出典:新興出版社啓林館 実験・観察の安全指導
3月30日には、テレビ信州が放送した情報番組で、女性リポーターが有毒のフクジュソウをてんぷらにして食べ、視聴者から問い合わせが相次いだため、同社はフクジュソウを食べないよう番組中に訂正したことがありました。
長野県によると、フクジュソウは毒性が強く、食べた場合、心臓まひで死亡する危険性がある。
食べ物の安全は、一つの情報を信じるのではなく、複数の情報源で確かめる慎重さが必要ですね。
新たな食べ物に挑戦する場合は、ネットで検索するくらいの探究心があったほうが良いかも。